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出会ってくれてありがとう



「ね、もう我慢出来ないんだけど……隼人……」


ベッドを軋ませて猫のようなしなやかな動作で獄寺に乗り上がり、するりと伸ばした指先で、靴を履いたまま泥のように眠っている彼のネクタイを抜き取る。


「俺が、ヒットマンなら君もう死んでるよね…」


シーツに散った髪には返り血を浴びたのだろうか所々血がこびりつき、頬やシャツは泥で汚れている。


「本当馬鹿なんだからさ…」


鼓動を確かめるように、薄く上下する胸に耳を寄せため息をつく。


獄寺が、自分に行かせて下さいと言ってきたSRankの任務から帰還した時にはとうに12時を過ぎていた。


「ねえ隼人…誕生日おめでとう…。もう終わっちゃったけど、これから先も君の産まれた日をお祝いさせて…目が醒めたら休暇にしてさ、一日中抱き合おうよ…」


意識を手離している獄寺の唇に自分のそれを重ねて深く口づけると、移る鉄の味に眉を顰る。



「こんな仕事押し付けたのは俺なのに、感傷に浸るなんてナルシズムもいいとこだ…」


自嘲気味に笑うとさらりと獄寺の前髪をかきあげて、現れた白い額にも口づけを落とした。


「もういっそ、俺の右腕なんて辞めて…ただ一緒にずっと居られればいいのに……」


呟いて獄寺の上から下りようと身じろいだその時、腕を引かれて力強く抱きしめられた。

「この任務は俺から行くと言ったんです。貴方が気に病む必要はないんですよ、十代目…。あと右腕は辞めません…」

「………っ隼人……」

「俺の寝込みを襲うなんて最高ですね……お陰で貴方の本心が聞けた……」

「…タヌキ?いつから起きてたのさ、意地悪いな…」

「最初からです。貴方の右腕は絶対に、誰にも譲りません。例え俺がこの世からいなくなっても」

あちこち切り傷や擦り傷が出来た秀麗な美貌の中に、真っすぐと綱吉を見つめるエメラルドが二つ。

「居なくなるなんて冗談でも言わないで…そんな事になったら一生隼人を赦さない。」

「一生赦されないなんて、それも魅力的ですが…十代目を悲しませるのは俺も嫌なので、生きて誰にも譲らない努力をしますよ」

抱きしめた綱吉の後頭部を引き寄せて唇を重ね、口づけながら身体を反転させて組み敷くと甘く囁いた。


「一日中、十代目を抱いていいんですよね?任務後の俺は多少乱暴ですが、構いませんよね」


その美貌に悪魔のような笑みを浮かべ、貴方が我慢出来ないと誘ったんですからねと耳に寄せた唇で柔らかく噛みついた。


「隼人の好きなようにしていいよ?過ぎちゃったけどプレゼントは…オレ」

同じように獄寺の耳元に寄せた唇で探るようにピアスをなぞり口に含むと、ひっかけてあるだけのそれを器用に引き抜くと舌の上に転がす。


「十代目……?」


「オレの他にもあるんだよプレゼント…」

舌に転がした銀のピアスをベッドサイドに置くと、取り出した小箱から獄寺の瞳と同じ色をした宝石を取り出した。

「……そ……れ…」

「銀はさ、隼人山ほどあるでしょ?だから、思いっきり権力使って作らせたんだ。ほら似合う…」

耳に飾られた二つの宝石。

「びっくりして……何て言っていいのか…十代目、ありがとうございます」

手鏡を見せられて飾られたそのピアスを嬉しそうに微笑む。


「オレがわけわからなくされる前に渡しておきたかったんだ。」


クスリと笑って首に腕を回して極上の笑顔を向けた。


「誕生日おめでとう…凄く似合ってるよ隼人…産まれて来てくれて、本当にありがとう。」














HAPPY BIRTHDAY 獄寺くん!今回は24な二人でお祝いしてみました。


ちょっとアダルトな雰囲気でお送りいたしました★

ラブラブじゃないアダルトな二人も好きです!
任務後、シャワーとかも浴びないでそのまま縺れ込めばいいじゃない!


ちょっと綱吉がS気味ですみませ…

本当はピアス噛みちぎろうとしたんですが表なので柔らかく(笑)


うん。
あの大人獄は受けくさいから!

そんな君も大好きだ。
おめでとう、幸せになってほしい。




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