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Please Give Me Your Kiss2


「よっ!ツナ、獄寺!」

更衣室に入ると山本が元気な笑顔で手をあげる。

「おはよう山本…」

「よぉ…」

本当なら、プールなんて一大イベント、男の子なら喜ぶべきものなんだろうけど…さすがダメツナと呼ばれるだけあって俺は泳げない…。

去年の様にクラスのマドンナ京子ちゃんに醜態を曝してしまうのかと思うと気分が落ち込む一方で…とても楽しむ気になれない。

そんな気持ちを知ってか知らずか、二人はどんどん着替えていく。山本は運動部だけあって、真っ黒に日焼けした健康的な体躯をしていて本当に羨ましい。

女の子なら護って貰いたいなんて思うんだろうなあ…。獄寺くんは、体は細いのにしなやかな筋肉が程よくついていて、なんかもう狡い…顔も良くて頭もいい…オマケに体も…って俺何ジロジロ見てんの〜!なんか変態だよこれじゃ…

着替え終わった二人が俺を待っていて、急いで着替えた。前と違うのは、泳げない俺を誰も笑わないって事だけ。それはいつも獄寺くんが俺を笑う奴を一睨みするからで…。

毎回そんな風に護られてばかりで、なんだか悔しいから今年は頑張ろう…少しでも君に見直して欲しいから。たまには俺だっていいとこ見せたいんだ。凄いです十代目って笑う獄寺くんの本当の笑顔が見たい。のに…

「沢田ーっお前ちっとも前に進んでないぞー!」

プールサイドからは、教師の容赦ないゲキ…憧れの京子ちゃんには、頑張ってツナくんなんて言われて、情けない。

俺はビート板に捕まって、ただプカプカ浮いていた。周りの楽しそうな歓声と照り付ける太陽がにくい。




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あきゅろす。
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