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恋の病5
ああ悪い笑顔だ…でも今は、この体温に流されてしまってもいいかも知れない…。
綱吉は愛しい右腕にきつく抱きしめられながら、よろしく…と呟いた。
翌朝、差し込む柔らかな陽射しに目を覚ますと、目の前に愛しい人の顔があった。少し癖のある銀の髪をさらさらと撫でる。
いつもは一緒に寝ていても必ず自分より先に起きていて、寝顔を見る事は少ない。
「隼人も疲れてるのに…ごめんね…」
目覚めてみると体の怠さが抜けている事に気付いて、自分がどれだけ隼人に依存していたかがわかる。
「まるで恋の病だね…」
「俺は嬉しいですよ、十代目」
独り言を言ったつもりが、返事をされてびっくりする。
「い、いつから起きてたの…」
「貴方が俺の髪に触れた時からです」
「やらしいなあ…もう…」
寝たふりなんて酷いよ、と頬をつねる。
「たまには寝坊もいいですね、こんな可愛い十代目が見れるなら」
にこっと笑って、腕枕の姿勢から綱吉をシーツに組み敷く。首筋に幾つも残された赤い跡に再び唇を落とすと、もう少しこのままで、と囁く。
綱吉も優しくその背中を抱くと、自分から唇を重ねる。
「邪魔しないで、の札だしとこうか」
ふふっと笑い合うと、再びベッドに沈んだ。
そういえば…頭撫でてくれてたのって…リボーンだったのかなあ、と言う思考はあっという間に獄寺によって奪われてしまったのだった。
あとがき
ラブラブな二人になりました!何気リボツナ風味ですみません…リボーンが扉向こうの獄寺に銃を向けるのが好きです←
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