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どこかの主人公と相棒の話

※小説というか、寒い詩というか。



*キミトセカイ*



『博士、決めました。このポケモンと旅に出ます!』

はじめて見た君は、あんなに小さかったのに。


一緒に過ごして戦って、旅をして。たくさん仲間も増えた。


僕も成長したけれど、

『最後の…一撃!!頼む!!決めてくれ!!』

僕よりずっとずっと大きくなって、こんなに頼もしくなったね。


弱くて頼りない人間の僕だけど、君のおかげでここまでこれた。


本当にありがとう。





「ようやくこの地方の図鑑が完成したよ」

旅に出たとき博士に貰った図鑑を開く。

ついこの前、全国図鑑も見れるようにしてもらったばかりだ。

「でも、全国図鑑はまだまだ埋まらないね」

そう言って、隣に座る君を見る。

「…僕、他の地方も旅をしたいんだけど。どうかな?」

君は、笑って頷いた。

「はは、聞くまでもなかったかな?」

君はずっと僕についてきてくれたんだものね。

君はこくこく頷いた。

「…ありがとう」

君に寄りかかると、僕の体に君の温もりが伝わってきた。

「これからもよろしくね。僕の相棒」





さあ、次の冒険の話をしよう。

東?西?それとも南?いや、北もいいかな?

迷ってしまうね。他の仲間にも聞いてみようか。

………………あーあ、みんな行きたい場所がばらばらみたいだ。

まあでも、みんな一緒ならどこに行っても楽しい旅になるよね!

じゃあ、僕が眼を閉じた状態で地図を指さして決めようかな?

えーと…………ここだ!


ーーーーーーーーーーーー
2014.05.11

大分前に書いた話です。

誰というつもりは無く、『主人公』と最初のポケモン。

ゲームだったら作品ごとに別人になって、昔の相棒はそのままか新しい作品に移動。

移動した場合、相棒は新しいトレーナーと一緒になる。

でも実際に生きてる相棒がいたら、ずっとそのトレーナーと一緒に過ごすよね、と。

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