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うちらのイッシュ旅行記・03
−うちらのイッシュ旅行記−
〜第三話〜



ヒウンシティ・船着き場。
午後2時。

「イッシュに初上陸!!」

船からリカが嬉しそうに降りる。

船着き場から街の方を見ると、ビルビルビル…高いビルが沢山建っている。

「お〜…」

リカは感歎の声を漏らした。

探偵団が住んでいるコガネシティも、ジョウト地方の中心都市であり都会だが、ヒウンシティの方がより発展していた。

「(ビルとビルの間が狭いなぁ)」

ヒウンシティはビルの高さと行き交う人の数、それと密度が上だった。

「あ!リーダー、自分の荷物を忘れてるですぅ!!」

船の上のユウリに声をかけられた。

「え?」

リカが船の上を見ると、ユウリの側には、ユウリのスーツケース(青と白のチェック柄)と一緒に、一回り小さいリカのスーツケース(黄緑と橙の縦じま模様)があった。

「あ、忘れてた☆ゆぅちゃん持ってきて!」

「もー!仕方ないですぅね…」

ユウリはしぶしぶリカの荷物も運ぶ。

「久々の地面だわ……。うぅ…」

ユウナは口を押さえながら、ヨロヨロとしている。手すりを掴みながら船を降りた。

「……………」

サツキは何も言わずに自分の荷物(黒いボストンバッグ一つ)と一緒に、ユウナの荷物(やけに大きい黒地にピンクの水玉のスーツケース)を運んだ。彼女の優しさである。

「いや〜、長かったなぁ。超疲れた」

ミヅキが首を回すと、ゴキゴキと音がした。

ちなみにミヅキの荷物は銀色のスーツケース。…中身の大半はノートパソコンと周辺機器だ。

「みーってば、この七日間でクレジットカードの情報を盗んで売ってるサイトを三つも潰したもんね。でも急にどうしたの?」

マキがふふっと笑いながら言った。

ちなみに彼女の荷物は桜色にレース柄のスーツケース。

「いや、ウノとトランプに飽きたし、ネトゲは最近色んなプレイヤーがしつこくパーティの誘いしてきてうぜーからやめたし」

「みーはすぐRPGで頂点に立っちゃうもんね…」

気が付けば最強の技とか装備とか……ネトゲ廃人じゃないのにこのレベルとか、凄い。

「だから暇でネットしてたら闇サイトめっけて……軽く乗っ取って潰して回ったってだけだ」

ミヅキが"軽く"乗っ取って潰して回ったサイトの一つが、国際警察が手を焼いていたサイトだったことを探偵団は知らなかった……。







ホテルに大きい荷物を預けてきた探偵団は、ヒウンアイスの店に来た。

ユウナは船酔いからちゃんと復活してます。

「凄い行列ね〜」

そう言うユウナの目の前には、約30〜40人は居そうな行列がある。

「リーダー、順番が回ってくるのにかなり時間がかかるわよ?」

「大丈夫!それくらい美味しいって事だもん。待てる待てる!!」

笑顔のリカとは違い、二名テンション低いのがいた。

「…みーはパス。アイスなんかの為にそんな並んでられねえや。その辺ぶらぶらしてくる」

「……僕も、遠慮しておく。みーと一緒にいるから」

ミヅキとサツキだ。

「え〜〜?………わかった。じゃあ四人でアイス食べるね」

リカは六人でアイスを食べられないのをちょっと残念だったが、まあ仕方がないと割り切った。

探偵団は別行動になった。


*つづく*

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あきゅろす。
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