本棚 輝く君の行方は…(1) ロケット団…ポケモンの密輸・殺害などでカントーの町々を襲った黒装束の犯罪組織。 マサラタウンを旅立ったトレーナーがボス・サカキを倒し、更にナナシマの基地を潰した。 三年後、ロケット団はボス無しで活動を再開。ジョウトで活動を始める。しかし、ワカバタウンを旅立ったトレーナーに敗れた。 マグマ団…陸地を増やす為、超古代ポケモンのグラードンを目覚めさせた赤装束の組織。 アクア団…海を増やす為、超古代ポケモンのカイオーガを目覚めさせた青装束の組織。 この二つの組織は対立し、超古代ポケモンであるグラードンとカイオーガを目覚めさせた事により、ホウエンを壊滅状態すれすれまで追い込んだ。 しかし、ミシロタウンを旅立ったトレーナーが第三の超古代ポケモンのレックウザを目覚めさせ、グラードンとカイオーガを鎮めた為、惨事にはいたらずに済んだ。 ギンガ団…新たな宇宙を創造するという目的で活動していた組織。シンオウに伝わる伝説のポケモン・ディアルガとパルキアを使い、世界を終わらせ新たな世界を創ろうとしていた。 フタバタウンを旅立ったトレーナーが、ボスであるアカギとテンガン山のやりのはしらで戦い、世界の終わりをくい止めた。 「で、何が言いたい?」 みーの目の前にいる男…デンジが書類を読み終え、やる気無さげに言ってきやがった。 「言いたい事わかんねぇのかよ?バカが」 コイツの相手してるとため息が出る。 ここはシンオウのナギサシティ。デンジの家だ。"Wish探偵団の天才ハッカーのミヅキ様"ことみーは、探偵団の仕事で来た。 「こんなカンジのミョーな組織が他に無い訳ねぇだろ?今探偵団は『ある組織』を探してるんだ」 そう。この組織達は表で目立った活動をしたから明るみに出たにすぎない。…つまり、『表で目立った活動をしていない』組織が裏にはまだ存在する。 「今みー達が追ってる組織は、人間の誘拐をする組織だ」 「……だから?」 「だから?じゃねぇ!協力してくれって事だよ!その為に今日はわざわざ遠いシンオウまではるばる来たんだ!!」 ったく!コイツは基本やる気がねぇから困る…。 今日だってジムに行ったら閉まってたしよ!ジムリーダーとして仕事しろってんだ!!このクソニート!! 「どうして俺が…」 「ハァ…。わかった。もっと簡単に言う」 正直、みーはあまり言いたくない。 「ヒカリが行方不明になった。誘拐の可能性が高い」 「な…………!!?」 デンジの目が大きく開かれる。 「どういう事だ!!ヒカリはジョウトまでお前に会いに行って…」 「会ってない」 「それに、あいつはシロナに勝つくらい強いんだぞ!」 「"ポケモンバトル"での話だ。ヒカリ自身は戦えない」 「………!何で…!」 デンジのヤツ、かなりショック受けてるな…。だから話したくなかったんだ。 「先ずは落ち着けデンジ」 鞄から別の書類を取り出し、テーブルに広げた。 「みー達で掴んだ裏の組織だ」 組織の名前を書いてある。しかし裏の組織を調べ上げる事はほぼ不可能。これ以外にも組織がある事は確実だ。 「この中で可能性の高い組織にはチェックをいれてある」 ちなみに人間の誘拐をする組織は少ない。悲しい事だが、警察ではポケモンより人間の捜索が最優先されるし、罰則も厳しい。『人間じゃないし』と考える輩が多いのだろう。 「……………」 デンジが書類を手に取る。…手、震えてやがる。当たり前か…。 「ヒカリの事、勝手に話すぞ」 「…………ああ」 みーは頭の中で内容を簡単にまとめた。 「……二週間前、ヒカリから電話があった。 内容は、『ヤマブキシティに着きました。今日は泊まって、明日そっちに向かいます。』だった。 だが、次の日ヒカリはいつまでたっても来なかった。何回ポケギアに電話をかけても繋がらない。 ヒカリの電話から三日後、流石に心配になってゆーなちゃんとヤマブキに行った。ヒカリの泊まったホテルを探し当てたけど、電話があった次の日にきちんとチェックアウトされていた。 だから電話があった次の日、何があったと予想される。 そしてヤマブキでミョーな話しを聞いた。『白い帽子をかぶってると神隠しにあう』って噂だ。 ふぅ…」 「………そうか…」 話を聞いていたデンジが、書類から顔を上げた。 ぐしゃっ 「あ、おい!バカ!」 デンジの野郎、書類を握り潰しやがった!! 「………潰す」 「書類ならもう潰れてるぞ」 テメェのせいでな! 「ヒカリをさらった組織。一人も残さず潰す!」 ……デンジがやる気になった。 つづく −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− Wish探偵団の第二弾です。ミヅキが書きやすいです。 今回はかなり長くなりそうです。 そしてデンジ贔屓です。 デンヒカ布教も兼ねてます。 [次へ#] [戻る] |