[携帯モード] [URL送信]

本棚
第5ターン「WDC予選 怜衣vs暗黒界?@」

あらすじ
・帝野に勝利!
・真梨亜ハートピース1個ゲット!


☆第5ターン
WDC予選
怜衣vs暗黒界?@



「まりちゃんに続いて、次はわたしがハートピースをゲットするね!…デュエルディスク、セット」

れいちゃんがデュエルディスクを腕につけた。

「あれ?デュエルする前からつけてどうするの?」

私はそう聞いた。

「これつけとけば、わたしがデュエリストって分かりやすいでしょ?」

れいちゃんはそう言って人混みの中に呼び掛けた。

「すみませーん!WDCの参加者はいませんか〜!」

れいちゃんの声を聞いた人混みの、何人かが足を止めた。参加者のようだ。

「誰かわたしとデュエルしてください!」

れいちゃんが笑顔でそう言うと、その何人かが少し考える。

「俺とやろうぜ」

そうして1人がれいちゃんに答えた。

「えっ!?」

その人を見て、私たちは目を疑った。

えみたんは他に聞こえないようにそっと私に耳打ちする。

「れいちゃん…やばくね?」

「だ、だよね?どうしよう」

でっかい金のピアス、黒いバンダナ、黒と緑の髪…。
彼の名前は『黒門暗次』。

私たちと同じハートランド学園に通う3年生だ。
学園内では2年の『シャーク』こと神代凌牙と同じ位名前が知れ渡っている。

……勿論シャークと同じ悪名″が、だ。

「う…。はい」

れいちゃんがうろたえている。

「……………」

彼はれいちゃんを鋭い目でじっと見ている。





「デュエル!!」

「でゅ…デュエル!」

「先攻は俺が貰った。ドロー!」

ANJI
LP4000
手札:6枚
モンスター:なし
魔法罠:なし



私とえみたんは、不安な気持ちでれいちゃんのデュエルを観戦している。

「れいちゃん…」

黒門暗次は「デビルズ・ゲート」という不良デュエリストチームのリーダーをしていて、学園内で危険人物として避けられている。

私もえみたんもれいちゃんも、喋った事など一度も無い。

「暗次ー!!やっちまえー!!」

気づけばどこから嗅ぎ付けたのか、彼のチームメイトが3人ほど来ている。
怖いから隣に立たないでほしい。

私とえみたんはそっと距離を取った。




はぁい!
こちら、プリティー☆キューティー☆インフィニティ☆こと、みんな大好きれいちゃんDEATH(死)

わたしってば何でこんな危険人物とデュエルしてるんだろうね!

WDCのルールで、挑まれたデュエルを断ってはならないってあるから仕方がないんだけどね!!

相手はカードをディスクにセットする。

「魔法カード『暗黒界の取引』を発動!互いにカードを1枚ドローし、手札を1枚捨てる」

手札入れ替えのカードかぁ。手札事故ってるのかな?

「ドロー。俺は手札の『暗黒界の術師 スノウ』を捨て、スノウの効果を発動。このカードがカードの効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、デッキから「暗黒界」カードを1枚手札に加える。
俺はもう一体のスノウを手札に加える」

なるほど!捨てられて効果を発動するモンスターと組み合わせるのか。

「わたしもドロー。そして手札の『リチュア・アビス』を捨てるよ」

残念ながら、わたしのデッキにはこれで捨てて効果を使えるモンスターはいない。

「魔法カード『墓穴の道連れ』を発動!互いに相手の手札を確認し、それぞれ相手の手札のカードを1枚選択して墓地に捨て、カードを1枚ドローする。
先ずは俺だ、手札を見せろ」

また手札入れ替え?

ARビジョンでわたしの手札が公開される。

『イビリチュア・ガストクラーケ』
『リチュア・エリアル』
『シャドウ・リチュア』
『増殖するG』
『ブラックホール』

「そうだな…『ブラックホール』を捨てろ。次はお前だ。好きなのを選べ」

今度は彼の手札が公開される。

『暗黒界の術師 スノウ』
『サイクロン』
『闇のデッキ破壊ウイルス』
『暗黒の障気』
『魔界発現世行きデスガイド』

スノウは捨てられると効果が発動されるから…。

「…『闇のデッキ破壊ウイルス』で…」

控えめにスノウ以外を選びました。

「俺はモンスターとカードを1枚ずつセットし、ターンエンド」

ANJI
LP4000
手札:3枚
モンスター:セット1
魔法罠:セット1



「わたしのターン、ドロー!」

REI
LP4000
手札:6枚
モンスター:なし
魔法罠:なし


「よし!手札から速攻魔法『サイクロン』を発動!そのセットカードを破壊だよ!」

「チッ…」

相手にギロッと睨まれた。
こ、怖い…。やだなぁこのデュエル。

ちなみに破壊したのは『暗黒の障気』だった。

「そして手札の『シャドウ・リチュア』を捨てて効果を発動。デッキから「リチュア」の儀式魔法カードを手札に加える!
わたしは『リチュアの儀水鏡』を加える」

「さっき見た青い枠のモンスターといい、お前まさか儀式使いか?ハッ」

何だかバカにされた気がする。
けど怖いから怒れない…。

「の、ノーコメントで…。わたしはモンスターを一体セットしてターンエンド」

REI
LP4000
手札:4枚
モンスター:セット1
魔法罠:なし



「俺のターン、ドロー!」

ANJI
LP4000
手札:4枚
モンスター:セット1
魔法罠:なし


「俺は『暗黒界の術師 スノウ』を召喚!」

暗黒界の術師 スノウ
闇 ☆☆☆☆
悪魔族
ATK/1700

全体的に白っぽい、ひと形のマモノが召喚された。白くても闇属性の悪魔、禍々しい見た目をしている。

「モンスターを反転召喚!」

魔界発現世行きデスガイド
闇 ☆☆☆
悪魔族
ATK/1000

ARビジョンのカードがひっくり返り、モンスターを乗せたバスが飛び出した。
バスの扉が開き、スーツを着た赤い髪の美少女が降りる。正にバスガイド。可愛い。

…って、え?デスガイド?
何でさっき普通に召喚しなかったの?そしたら効果使えたんじゃないかな?

まさかプレイングミス?

「バトルだ!スノウでセットモンスターに攻撃!!」

暗黒界の術師 スノウ
ATK/1700

スノウが杖を振り、黒い靄でわたしのセットモンスターに攻撃する。

「セットモンスターは『リチュア・エリアル』!」

リチュア・エリアル
水 ☆☆☆☆
魔法使い族
DEF/1800

エリアルはわたしのデッキナンバーワンの美少女ちゃん!魔法使いっぽい帽子と鏡のついた杖で今日も決まってるぅ!

「エリアルのリバース効果発動!デッキから「リチュア」モンスター1体を手札に加える。わたしは『リチュア・ビースト』を加えるよ!」

エリアルの効果処理が終わったから、次はダメージ計算。

「エリアルの守備力が上だったね!あなたに100のダメージだよ!」

エリアルが持っている杖の鏡が輝き、攻撃を跳ね返した。

ANJI
LP:4000→3900

「クソッ」

ギロッとまた睨まれた。
怖いよ!やだ!

「…俺はカードを1枚セットしてターンエンドだ」

ANJI
LP:3900
手札:2枚
モンスター:暗黒界の術師 スノウ(ATK/1700)、魔界発現世行きデスガイド(ATK/1000)
魔法罠:セット1



「わたしのターン、ドロー!」

REI
LP:4000
手札:6枚
モンスター:リチュア・エリアル(DEF/1800)
魔法罠:なし


「わたしは『リチュア・ビースト』を召喚!」

リチュア・ビースト
水 ☆☆☆☆
獣族
ATK/1500

四足歩行の獣に魚の要素がブレンドされたモンスターが、水を弾きながら現れる。

「効果発動!墓地のレベル4以下の「リチュア」モンスター1体を守備表示で特殊召喚できる!
『シャドウ・リチュア』を特殊召喚!」

シャドウ・リチュア
水 ☆☆☆☆
海竜族
DEF/1000

杖を持って服を着た、二足歩行の魚人が現れる。自分のモンスターだけど悪人面だと思う。

「わたしはレベル4のエリアルとビーストでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」

2体が光の渦の中に吸い込まれる。

「なっ…儀式じゃなくてエクシーズだと!?」

相手が驚いた。わたしは儀式だけじゃないよ?

光の渦から、新しいモンスターが水の玉を纏って現れる。

「リチュアの水棲の魔物…現れよ、ランク4『イビリチュア・メロウガイスト』!!」

イビリチュア・メロウガイスト
水 ★★★★
水族
ATK/2100

水の玉が弾け、鳥のような鳴き声をあげた。

「そしてお待たせしました!儀式魔法『リチュアの儀水鏡』で儀式を執り行います!」

カードをセットすると、フィールドに装飾が施された儀式用の鏡、『儀水鏡』が浮かび上がる。

「1ターンでエクシーズと儀式だと…!?」

「『シャドウ・リチュア』は1体で水属性儀式モンスターの生け贄にできる。『シャドウ・リチュア』をリリース!」

鏡の中に『シャドウ・リチュア』が吸い込まれる。

「儀式召喚!リチュアの儀式で生まれし、禁断の魔物…『イビリチュア・ガストクラーケ』!!」

鏡が光り、中から黒い靄が出てくる。
靄は一つの塊になると、ビキビキと変形していき軟体動物の足が生えた化け物になった。

イビリチュア・ガストクラーケ
水 ☆☆☆☆☆☆
水族
ATK/2400

「ガストクラーケの効果発動!このカードが儀式召喚に成功した時、相手の手札をランダムに2枚まで確認し、1枚を選んでデッキに戻す。
2枚確認させて貰うよ!」

「クッソ…俺の手札は2枚。性格悪い効果使いやがって…!」

怖いから睨まないで!
手札確認する効果はあんたも使ってたじゃん!

相手の手札は、『トランス・デーモン』と『サイクロン』だった。

わたしはちょっとびくびくしながら言った。

「『トランス・デーモン』を戻して下さい…」

「チッ」

相手は舌打ちしながら手札を戻した。怖いよ!

「バトル!ガストクラーケでスノウに攻撃!!」

イビリチュア・ガストクラーケ
ATK/2400

暗黒界の術師 スノウ
ATK/1700

ガストクラーケはぬるぬるした足を何本も伸ばして攻撃した。

「ぐわぁっ!!」

ANJI
LP:3900→3200

「メロウガイストでデスガイドに攻撃!!」

イビリチュア・メロウガイスト
ATK/2100

魔界発現世行きデスガイド
ATK/1000

メロウガイストがデスガイドに突っ込んでいく。
デスガイドは慌てて逃げようとするが、客の乗ったバスもろとも爆発四散した。

「グウッッ」

ANJI
LP:3200→2100

やった!!大ダメージを与えられた!!

「わたしはターンエンド!」

「………」

……めっちゃ睨まれてる。怖いよ!

REI
LP:4000
手札:3枚
モンスター:イビリチュア・メロウガイスト(ATK/2100)、イビリチュア・ガストクラーケ(ATK/2400)
魔法罠:なし


つづく
−−−−−−−−−−−−
いつも真面目にデュエルを書くとは誰も言ってません←


[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!