本棚 第3ターン「WDC予選 真梨亜vsカエルと帝A」 あらすじ ・真梨亜 vs 帝野 ・「それはどうかな?」キリッ ☆第3ターン WDC予選 真梨亜vsカエルと帝A 「それはどうかなっ」 私はエクシーズ召喚の準備に取りかかった。 「シェアトの効果発動!1ターンに1度、このカード以外のフィールド上・墓地の「セイクリッド」モンスター1体を選択して、そのモンスターと同じレベルになる!」 「えっ!?」 帝野くんは驚いた顔をする。 「私はフィールド上のソンブレスを選択。シェアトはレベル4になる!」 セイクリッド・シェアト ☆→☆☆☆☆ 「なるほど、レベルが変わる効果ですか…」 「私はレベル4のソンブレスとシェアトでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!」 ソンブレスとシェアトが光の渦に吸い込まれていく。 …現れたのは、ある意味私のデッキ一番の攻撃力を誇るモンスターだ。 「現れよ、正義の星ぼしの機械戦士『セイクリッド・ビーハイブ』!!相手を蹴散らして!」 セイクリッド・ビーハイブ 光 ★★★★ 機械族 ATK/2400 「そして永続魔法『セイクリッドの星痕』の効果!1ターンに1度、「セイクリッド」モンスターのエクシーズ召喚に成功した時、カードを1枚ドロー!」 MARIA 手札1→2 星痕を前のターンに発動してれば、手札はもう1枚あるはずだったんだけどね…。 「バトル!ビーハイブでガイウスに攻撃!!」 ガイウスがエネルギーを集中させる。 「ガイウスと相討ちですか!」 「まさか!ビーハイブの効果を発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、「セイクリッド」モンスター1体を選択して攻撃力を1000ポイントアップさせる!私はビーハイブを選択!!」 セイクリッド・ビーハイブ ATK/2400→3400 邪帝ガイウス ATK/2400 ビーハイブがふた周りほど大きくなり、ガイウスに攻撃した。 この効果があるから私のデッキ一番の攻撃力なんだからっ! 「うわぁぁぁ!!」 KOTARO LP4000→3000 フィードバックで帝野くんが後ろに飛んだ。痛そう…。 「ビーハイブの攻撃力はもとに戻る。カードを1枚セットし、ターンエンド!」 MARIA LP4000 手札:1枚 モンスター:セイクリッド・ビーハイブ(ATK/2400) 魔法罠:セイクリッドの星痕、セット1 「僕のターン、ドロー!」 KOTARO LP3000 手札:3枚 モンスター:なし 魔法罠:なし 「スタンバイフェイズ時、墓地の『黄泉ガエル』を特殊召喚します!」 黄泉ガエル 水 ☆ 水族 DEF/0 「『黄泉ガエル』がいるとき、墓地の『黄泉ガエル』の効果は発動できません」 なるほど。蘇る『黄泉ガエル』は1体だけか。…駄洒落じゃないよ? 「僕は『黄泉ガエル』をリリースし、現れよ、風の皇帝『風帝ライザー』!!」 風帝ライザー 風 ☆☆☆☆☆☆ 鳥獣族 ATK/2400 「ライザーの効果発動!召喚に成功した時、フィールド上のカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番上に戻す!僕は『セイクリッド・ビーハイブ』を選択!帝の烈風!!」 「えぇ!?」 ゴオオ… ライザーが強風を起こした。 「うっ……!」 エクストラデッキから召喚されたビーハイブは、エクストラデッキに戻された。 「あ、あの…すみません…」 ん?帝野くんの顔が赤い。 「今の風で…スカートがめくれて…すみません」 私は自分の服を見た。 今日は白いブラウス、薄い茶色のスカート、黒タイツ。 スカー…ト…。 「イヤァァァァァ!!」 観戦中の怜衣と恵美奈。 「……風属性モンスターには気を付けないとねぇ。ハハ…。ね?えみたん」 怜衣はそう言って苦笑いした。 「え?ウチはスカートの時いつも中にスパッツはいてるけど」 「えっ…?」 「それより、『選択してデッキに戻す』効果…ちょっと厄介かもね。破壊されない効果があっても意味ないし」 「…………」 「……どうしたの?」 「えみたんがスパッツだなんて…裏切られた気分で…」 「そんなことより真梨亜のデュエル見なよ!」 スカートの恵美奈は鉄壁だった。 私はスカートを押さえた。 観戦中のれいちゃんが笑いながら私に声をかけてくる。 「まりちゃーん!今日はピンクっぽかったよ!」 やめてよ、れいちゃん!恥ずかしい!! 「み、帝野君…き、気にしないでね…?」 「………」 視線をそらされた…! ああああっ! もう消えたい!死にたい! そして怜衣&恵美奈。 「ひっど…。わざわざ見えたのを本人に言うなんてゲスの極み」 恵美奈はパンツの色を大声で言った怜衣にちょっと引いた。 「これからはパンツ見られないよう気を付けてね!って意味を込めたの☆」 そして怜衣はひとつも反省していなかった。 「え、えーと…バトルフェイズに入ります…」 帝野くんがやりにくそうに言った。 ねえ、気にしないで。さっきまでと同じようにプレーして。お願い。 そして今の出来事は忘れて。 「ライザーでダイレクトアタックです!」 風帝ライザー ATK/2400 ライザーがパンチをする。 「きゃぁぁぁぁっ!!」 拳は直接当たらなかったが、パンチで起こった強い風のフィードバックで後ろに飛んだ。 MARIA LP4000→1600 い、痛い…。 涙が出ちゃう。女の子だもん。 いや、本当は出ないよ。我慢だ我慢。 「僕はターンエンドです」 KOTARO LP3000 手札:2枚 モンスター:風帝ライザー(ATK/2400) 魔法罠:なし 私は立ち上がってドローする。 「私のターン、ドロー!」 MARIA LP1600 手札:2枚 モンスター:なし 魔法罠:セイクリッドの星痕、セット1 「えーっと……魔法カード『セイクリッドの超新星』を発動! 墓地の「セイクリッド」モンスター2体を選択して手札に加える。『セイクリッド・グレディ』と『セイクリッド・カウスト』を選択して手札に加える」 MARIA 手札:1→3枚 あ。そういえば1ターン目にカウストを召喚した時、効果を使うの忘れてたなぁ…。今回は使おう! 「私は『セイクリッド・グレディ』を召喚!」 セイクリッド・グレディ 光 ☆☆☆☆ 魔法使い族 ATK/1600 「グレディの効果で手札の『セイクリッド・カウスト』を特殊召喚!」 セイクリッド・カウスト 光 ☆☆☆☆ 獣戦士族 ATK/1800 「カウストの効果発動!自分フィールドの「セイクリッド」モンスターのレベルを1つ上げる!カウストを選択」 セイクリッド・カウスト ☆☆☆☆→☆☆☆☆☆ 「この効果は1ターンに2回まで使える!もう一度カウストの効果を発動!次はグレディ!」 セイクリッド・グレディ ☆☆☆☆→☆☆☆☆☆ 「ランク4エクシーズ使いかと思いましたが、レベル5が2体ですか…」 帝野くんがそう呟いた。 「私はレベル5のカウストとグレディでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」 そう、私のエクストラはランク4だけじゃないよ! 「現れよ、正義の星ぼしの煌めく戦士!『セイクリッド・プレアデス』!!」 セイクリッド・プレアデス 光 ★★★★★ 戦士族 ATK/2500 「永続魔法『セイクリッドの星痕』の効果で1枚ドロー!」 MARIA 手札:1→2枚 「プレアデスの効果発動!エクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。フィールド上のカードを1枚選択して手札に戻す!私はライザーを選択!星団の号令!!」 プレアデスが片手を前に出し、淡い光をライザーに浴びせた。 ライザーは光の粒子になり、帝野くんの手の中に戻った。 KOTARO 手札:2→3枚 帝野くんは驚いて目を丸くする。 「あなたも、破壊ではなく戻す″効果のモンスターを使うなんて…!?」 よし、帝野くんのフィールドにカードは無い。大ダメージを与えられる!! 「プレアデスでダイレクトアタック!!」 帝野くんはダメージを覚悟し、身構えて目をつむった。 ……………。 「あれ?プレアデス?」 プレアデスが全く動かない。おかしいなぁ…。 不思議に思ってデュエルディスクを見てみると、赤文字でERRORと表示されていた。 隣にはさっき使った魔法カード『セイクリッドの超新星』が映っていて、効果のある部分が拡大表示されている。 このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。″ 「ええええー!!!?バトルできないの!!??」 せっかくフィールドを空にしたのに!! この時、何だか「テキストを読めって言ったのに…」という、えみたんのため息が頭に浮かんだ。 きっとえみたん呆れてるよ…。 真梨亜の予想は当たっていた。 「真梨亜のやつ、また効果を……ハァ」 「ありゃりゃ…」 「相手のライザーは手札に戻った。ということは、また墓地の『黄泉ガエル』を特殊召喚して生け贄にして、アドバンス召喚されるだろうね…」 「そしたら、また効果でモンスターをデッキに戻されちゃう!まりちゃん頑張れ〜っ!」 「(うーん、Wプロと戦う前に負けそうだな…)」 つづく ―――――――――――― セイクリッドはARC-Xで北斗くんも使った強いテーマだ! 先攻プレアデスされたらかなりきついぞ! 帝野はセイクリッドに勝てるのか!?← [*前へ][次へ#] [戻る] |