本棚
そんな日常〜釣り人カルム〜(カル←セレ)
コウジンタウン。
「それ!」
釣竿を思いっきり引っ張り、リールを巻く。
びんと糸が張られた。まだ力が足りない。もう一度、今度はもっと強く。
タイミングは……よし、
「今だぁ!」
釣竿を思いっきり引っ張った。
ぱしゃん、と引っ張られたポケモンが水の上に出た。今回はタッツーだ。
「ニャオニクス、『ねんりき』!」
「みゃおーん!」
ニャオニクス(♂)が耳を開いて『ねんりき』をタッツーに浴びせる。
「それ!」
タッツーが弱ったところで、俺はネットボールを投げた。
パシュウンッ
タッツーはボールに入った。水に落ちる前にニャオニクスが『ねんりき』でボールを浮かせる。
クッ…クッ…
ポーンッ
「よし!タッツーゲット!」
「みゃぁ〜ん!」
俺はしゃがんでニャオニクスとハイタッチした。
ニャオニクスは『ねんりき』でボールを俺に渡してくれた。
鞄からポケモン図鑑を出して確認すると、名前だけだったタッツーのページに説明や分布のデータが追加されていた。
今日は一日中釣りをして水ポケモンをだいぶ捕まえたから……うん、今日のポケモン集めはこの辺でやめておこう。
「じゃ、そろそろ帰ろうか。今日はありがとな」
「みゃん!」
ニャオニクスにそう声をかけ、ボールに戻した。それからリザードンを出す。
リザードンはボールから出るなり、俺の顔に顔を寄せてすりすりしてくる。
「グルルル…」
「こらこら」
まったく、ヒトカゲの頃から甘えん坊だなぁ。そこが可愛いんだけど。
「じゃ、リザードン、家まで俺を連れてってくれないか」
リザードンの背中に乗ってそう言うと、リザードンは頷いて空へと飛んだ。
☆ ☆ ☆
アサメタウン。
リザードンの背中から降りる。
すると頭上で風を切る音がした。
見てみると、ファイアローが降りてきた。背にはセレナが乗っている。
「セレナ!」
「あ、カルムくんも今帰りだったんだ!」
今日のお隣さんの格好…へそ出し?
初めて会った時のお隣さんは、黒いノースリーブにハイウエストの赤いスカートだった。
お隣さんは、会うたびに色んな格好をしている。スカートだったりズボンだったり。髪型も変わってたり。
今日は髪を2つに結んで、丈の短いパーカー(へそ出し)にショートパンツだ。スポーティーでカッコイイ。
「今日は何だかかっこいい服してるね」
「そ、そう?」
「セレナはそんな格好も似合うんだね」
「ありがとうカルムくん」
嬉しそうに笑うお隣さんを見ると、やっぱり女の子はおしゃれが大好きなんだなと思った。
その後、お隣さんと図鑑について少し話してから家に帰った。
明日は更に水ポケモンを集めるついでに、ハートのウロコ狩りをしようかな〜。
−−−−−−−−−−−−
セレナ「サナ!カルムくんにかっこいいってほめられたよ!」
サナ「やったねセレナ!」
セレナ「次はどんな服がいいかなぁ?」
カル←セレ
オチなんてなかった\(^o^)/
うちのとこのカルムくんは釣りにハマってます(笑)
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!