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02
 

『ではでは、競技に入る前に実行委員会からご紹介。誰だよお前ってなるのでね』


 本当っすよ、と隣から溜め息が聞こえたんだが。見たら幸丸でした。
 確かにテンション高いけど、着いていけないかなー。なんて内心で首かしげたんだけど。


『まずは、実行委員会の我らが長、無口だけど手が早い、でもなんだかんだ優しいの。3年C組菅原隼人せんぱーい。痛いってばすみません! 同じく3年、寛容過ぎる優しさの塊!A組成田真理先輩!笑顔が神々しいです真理先輩!』


 ……その紹介は必要なのか…?つかさっきから殴る蹴るされてるけど大丈夫なのか?


『ごほん。では続いて、毒舌は照れ隠し!綺麗な花には棘が凄いって本当だったよ。2年D組金子美紀ちゃん!』
『前置きいらない早くしてクズ』
『ありがたき御言葉!あ、俺はマゾじゃないよそこ知っててね』


 どこから突っ込めばいいんだ。


『はい、次。えー、アホドジマヌケの三冠。1年A組勝山くん』
『先輩おれの扱いが酷い!』
『はいはい。同じく1年から、可愛さ満点、天真爛漫、実行委員会の癒し!その純白を汚した───りしたら大変です!1年B組真木遥ちゃん!』
『みなさんがんばってください!』
『オールひらがな!可愛い!天使!』


 さっきの間はなんだったんだろ。
 とりあえず、なんかスゴいな実行委員会のメンツ。


『さて最後にわたくし、今回の体育祭実況担当、2年D組鈴木流(ナガレ)でございます。───それではみなさんお待たせいたしました!南ヶ丘体育祭の始まりです!皆のもの!やるからには全力で行くぜええええええ!』

「「おおおおおお!」」


 実況担当、鈴木くんがそう叫ぶと、校庭全体が高らかにそれに応えるように叫んだ。
 なにこの一体感。鈴木くんすげぇ。



「アイツなに」
「この間言ったオレの友達っす」


 しかめ面の瀬戸に、幸丸が苦笑した。


 雄叫びで盛り上がりを見せる体育祭の開始に、なんだか気分が自然と上がる。
 こういう行事の盛り上げ役にはいいのかもしれないなー。


 とにかく今は楽しもうと思います!


 


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あきゅろす。
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