[携帯モード] [URL送信]
巻き込まれ体質。‐01
 

「それで?」
「え、いま?」


 昼休み、屋上、昼御飯。座って一息開口一番それですか伊織さん何気にせっかちね。すみませんその笑顔恐いヤメテ。


「いきなり友達やめて下さいとかメールされてからの孤立じゃないっすか。納得出来る理由を求む」
「えー、いや、メールの事は釈明したはずなんだけどな!」
「く、わ、し、く」
「んんー」


 詳しく。どっからどこまで言うべきか。いや隠すことはないんだけども。
 ずいっと身を乗り出してきた幸丸は何だかやっぱり納得出来なかったようだ。伊織に大筋状況説明頼んだけど、伊織も詳しくは知らないし。
 理由とか。理由とか理由とか首謀者会長とか只の嫉妬に巻き込まれましたてへぺろ。そんなことで、とか殴り込み行かないよね?大丈夫だよね?まさかねーさすがにね。うんないない。ない。

 とりあえず、この件の始まりであるラブレタ…メモ書きの事から話して、案の定送り主が会長であることに驚かれ。
 何で言わなかったの?って可愛い笑顔を浮かべた伊織に頭を下げ。
 机に対するイジメ、噂を流した或いはそれを指示したのが会長であること。孤立化はまあ、身体的なイジメとかあったりするんじゃないかとか呼び出しとかを誘うような感じで。
 延長線上で被害が延びるのが嫌だったのもあるし、伊織への強姦未遂も孤立化の後押しになったのかな。
 襲ってきた犯人についてはまぁ、拘束もしないで見た目で舐めて掛かった犯人の自業自得ということで。返り討ちというより何倍返し?みたいなアレだと思う。

 で、まあ、孤立化してから蒼司が話しかけてきたことについては、ただ俺が一人でいるのを目撃したのもあり会長から逃げてきたのもありで、ほぼ偶然というか。
 会長が俺に対して嫉妬した、理不尽というか自己満足というかヘタレというか、とにかく呼び出しで首謀者が会長だと知って会長に確認しに行ったら、何でか会長を言い負かすような結果に。

 てか俺が一方的にキレただけなんだけども。





「……つまりなに。生徒会長は霧島君が好きで、霧島君が諒を好きだから嫌がらせした、と」
「まあ、簡単には」


 簡単に言っちゃったらなんか小学生、良いとこ中学生がやらかした事みたいになっちゃわね?流石に可哀想じゃね?

 ああ、ほら、溜め息吐いちゃったよ。





[*][#]

36/55ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!