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08
 

「俺になにしようが、日常生活に差し支えなきゃ何も気にしない。でも、蒼司は?何のために学校来てんの。疲れた顔して溜め息吐いて、隈が出来てて寝不足気味で。授業出れなきゃその変わりどうしてんのかアンタ考えた?」


 出れなきゃ自分で勉強進めるしかない。範囲をある程度知れれば、頭がいいからどこをやればいいか理解できる。
 けど、頭がいいからってまったく授業に出なくて良いわけがない。
 蒼司は学生だ。俺も、会長も。生徒会だろうが何だろうが、制服着用してる時点で紛れもなく学生だ。学生は学ぶ為に学校に行く。学ぶ範囲を理解する為に、社会勉強の一端として、集団行動の基礎として、人間関係を学ぶ為にも、地に足を付けて歩くためにも。

 やべぇ話が大きくなってきた。
 いまは違う話だ俺のバカ。


「アンタにとって、蒼司に対する好意ってその程度なわけ?…ぶち当たれよ自分で。文句あんなら直接俺に言えよ。 後ろからじゃねぇと、ああいうことしないと蒼司の目を向けさせらんねぇアンタに、好きだの言われて独占欲だの嫉妬だのされて誰が喜ぶんだ?」


 ただ傍に居たいってだけじゃ、うまくいかないのに。


「本音を、気持ちをぶつけてくれないヤツに心開くヤツどこにいるよ。自己満足で一方的で、何も見てないよアンタ。蒼司の何を見てんだよ。何を知ってんだよ。外見か?表に出てるもんだけかよ?」

「なら、お前が蒼司の何を知ってるというんだ」


 ああ、もう、ぷっちんだ。
 ぷっちんプリンだ。はっはっはっ。


「あーあー、もう会長って馬鹿なんですね。呆れた驚いたどうしようもねぇ。ふ ざ け ん な よ? 蒼司がなに考えてんのか、アンタにどんな感情があんのかなんか知るわけねぇだろうが。向ける感情が誰にでも一緒だと思ってんのかよ。まったく違うな、別もんだろそういうの。恋愛感情だって人によって度合いは変わる。そうじゃなくても抱く感情は一人一人違うもんだ。アンタだって違うだろ。誰に対して何を思うのか、そんなもん本人にしか分かんねぇよ。だから言葉があるんじゃねぇのかよ」


 言ってて自分でわけわかんなくなってきたんだけど。



 

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