短編集(~2019)
青春期の中三ですけど何か。
退屈だ。
なにが退屈なのか、と問われたら、はっきりと答えられない。でもたぶん、これはこの年のある種の病気みたいたものだったりするんだろう。
喜怒哀楽の感情とか好き嫌いとか、あらゆる欲、興味、願望、それらを持ち合わせておきながら、ふとした瞬間、まるで何もないかのように退屈だと思う。
「世界はつまらない」、「くだらない」、「毎日同じことの繰返し」といった思いが脳内を駆け巡り、その思考回廊に酔い、気づけばそれらを忘れて何かをする時間を楽しみ、またふと思いに耽る。
そういう時期なんだ、と、何故か同年代の人間を見ていて思った。これは時期的な流行り病みたいなもんだと。
だからそのうち消えてなくなって、そこらへんの大人たちのように今と違った人生を謳歌するんだろうと。
きっと自分だけがそういうことを考えてて、そのときだけ、周りは自分より子供みたいに思えて。誰彼そう感じていたりするのかもしれない。もしかしたら、そのこと自体が当たり前だと思っていたりして感じてすらいないのかもしれない。
どっかの哲学者にでもなったかのように思っているのかもしれない。それは優越感にも似たものだったりするのか。
世界がどうとか人間がどうとか、そんな永遠に正解のない問題をひたすら疑問して時間を潰していく時期なのか。
恋愛とかトモダチ、家族。人間関係で殆どが成り立っていく人生を悩んで楽しんでいる。一生続いていく関係を、壊したり作ったり修正したり消したり、無意識に繰り返して。
なんで、そんな流行り病に必ず陥るのか、という疑問。そんなものの答えなんて解るわけないのに、問題ばかりが浮上して詰め込まれて、溢れ出して忘れていく。
解答欄はもちろん空白だ。埋められるわけがない。
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