短編集(~2019) 04 身体をお菓子まみれにして、りんごあめみたいに飴を塗りたくって、甘い身体の完成だ。 ああ幸せ。 柔らかい舌の感覚も、幸せそうにそれを舐める愛おしい人も、大好きだ。 べたべたぬるぬるになって愛し合おう。 風呂に入れば元通り。 だからその時だけは、思い切りべたべたになっちゃって。 中も外も甘くなってしまえたなら、もっともっと愛し合えるよね。 糖尿病になったっていい。 死ぬまで甘くなっていたい。 全裸になって、べたべたぬるぬるになって、枯れちゃうまで。 愛してしまったんだ。 愛しちゃったんだから、手放すなんて有り得ない。 ガムみたいに張り付いて離れない。 離してやんない。 「……、かわい」 「あああっ!ちょ、なに勝手に人の日記見てんのさっ」 快楽の余韻に浸ってうとうとしてたら、いつの間にかに人の日記を真面目な顔して読んでた愛おしい人。 咄嗟に奪い取れば、愛おしいユタが優しく抱きしめて。 吸われて赤くなった首筋の鬱血を、また上から吸われた。 END ---------- 土日は動けなくなるまで、お互いの部屋で甘くなって愛を育む。 [←][→] [戻る] |