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白と黒
出逢い

扉が閉まりくらい空間になったと思ったら体が吸い込まれるような感覚になる。

ものの数十秒であっという間に着いたそこは…どこか見たことがない所だった。

みたこともない広い土地に所々木が生えている。

アリアは座り込み気を落としているようで、すすり泣いている。

「…私のせいなんだ…私のせいで…。」

「…。」

座り込んだアリアに何の言葉も掛けれず戸惑っているときだ。

(違う…本当は…俺の…俺のせいなんだ。)

「…グスン…私…これからどうしたら良いの?はーちゃん、もう分かんないよ。」

「…とりあえず、今は帰る方法を探そう。」

「…う、うん。」

アリアも周りを見て、見知らぬ土地だと知り、泣いてばかりではダメだと思い、涙を拭いて立ち上がる。

そんな光景を誰かが見ていた。






「…あ、あのー。」

「!?」

「!?」

二人はビックリして後ろを振り向くと、見たことも無い顔立ちの女性が立っていた。

赤茶色の髪の毛をポニーテールで結び青いタンクトップに短パンを履いた高校くらいの女の子だ。

「お、お取り込み中の所すみませんが…。」

貴方たち何者ですか?」

そう、それはこの少女の話。








こんばんわ!私は暖海真由!え?なんでこんな時間に女の子だけでいるかって?

それはね…

なんと!今日新発売のたい焼きに並んでいたからなのさ!

おかげて遅くなっちゃったよー…早く帰ろう…。

そして、少女が小の公園をの前を通ったときだ。

(近道近道♪)

そう思いながらたい焼きを片手に少女は公園に入る。


公園途中で食べ終わったたい焼の紙屑を捨てるため、ゴミ箱に寄り、捨てたときだった。

「あー、お腹一杯♪」

そう言いながら、少女はふと、広場の中央に目をむける。


「あー、え!?!?何!?あれ!?」

なんと、広場の真ん中の道の一部の空間が黒くなっていた。

「え?!ゆ、幽霊!?」

彼女はそう思いゴミ箱に身を潜め、様子を伺うことに。

「…。」

すると、黒い靄が消え始め、その代わり見たことの無いような、金髪の女の子と黒髪の男の子が表れる。

(み、見たこと無いような服を着てるなぁ…外人!?)

そう思いながらも彼女は声をかけ、今に至る。

「あのさ…貴方たち…さっき黒いもやから出てきたよね?」

「え!…えっと…。」

「…。」

そして、男子の視線が物凄く!…痛い。

女の子もおどおどして、どういおうかと迷っている。

「…えっと、…つまりー、どこから来たの?」

「クランカル町の隣の森から来たの。」

「…え、どこ?そこ、この辺じゃないよね?」

私の突っ込みを受け、あたふたとする彼女にかわって、今度はずっと無言だった彼から話し出す。

「変な事を聞くがここはどこだ?」

「ここは日本の松並町だけど?」

すると、二人は何が悩んでいるように頭を抱える。

「私日本とか聞いたこと無い…ここは何の世界?」

女の子の訳の分からない質問に今度は私があせる。

「え!?何の世界って言われても…うーん人間が住む世界?…かな?地球?ん?」

あやふやに答えてしまったかと思ったが答えは充分の様だ。

二人は顔を見合わせて女の子も立ち上がり、お辞儀をする。

「あ、ありがとう。」

「え?い、いいけど…貴方たちは何者!?さっきの黒い靄は!?」

「ご、ごめん…驚かせて…でも、なんでもないから…。」

女の子は答えてくれそうには無さそうだ。

「う、ううん、驚いてはないけれど…。」

私が視線をそらしながらそういうと、今度は男子の方から声をかけてきた。

「お前にはかんけいねぇだろ…。」

プチ!

「な、なによ!会ったばかりの人に対してその言いぐさ!」

そして、私から目を反らす彼を見て、あたしめ目を反らす。

「もう!私帰るんだから!!」

あたしは二人を避けて、足早に家へと向かった。















まさかこの子達の出逢いであたしの運命が大きく左右されるとも気づかずに…。








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あきゅろす。
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