「ねぇ、」 「ん?」 「息苦しいよ・・・放して」 「・・・ああ、」 数分も経たないうちに言われ、少なからず 「・・・ごめん」 悲しみを覚える。 名残惜しいという想いをゆっくりと放した腕で伝え、しかし言われた通り少し離れる。 この少しの距離は、あと何日、何年経てば縮むのだろうか。 縮まったと思えば離れ、離れたと思えば縮まる。 「あ」 そんなことを頭でぐるぐる考えていたディーノは、忘れてはならないことを思い出した。 「恭弥、ケーキ買ってきたんだ。食べようぜ」 「ケーキ?」 「お前明日誕生日だろ。日付が変わったと同時に食べたくてさ!」 よいしょ、とキッチンに置きっ放しになっていた箱と必要そうな食器類を取ってソファーの前のガラステーブルに載せる。心なしか心臓の鼓動が速い。 「お誕生日おめでとう恭弥!」 「・・・ん。」 「美味しいか?」 「・・・。」 「うん。」 「恭弥ー」 「なに」 「ずっと一緒だからな!」 「やだよ」 「ツンデレだなあ」 「・・・ずっと一緒は嫌だ」 「え?」 「そんな子どもみたいな口説き文句しか言えないの?イタリア男が聞いて呆れるよ」 「!!」 「俺の・・・側にいてくれ」 「・・・・・・。」 「フン」 「Ti amo...Dino」 太陽の味をしたケーキは、 涙が出る程不味かった 永遠なんて信じない けど、求めたい 2009.05.04. ------------→ 雲雀さんおめでとー! そして慌てて書いたから内容O・WA・TA\(^0^)/☆ すみません・・・ホントすみません!! 後日DH小説UP予定。 埋め合わせと言ってはなんですが(^^; ちなみに、今回も曲から書かさせていただきました! 是非聴いてみて下さいww [*前へ] [戻る] |