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狐の嫁入り


「ぅ、わ」

入った瞬間、強烈な目眩に襲われた
立っていられなくてヘタリとしゃがみ込むと
また、さっきの綺麗な声が聞こえた

「和也、目を閉じて・・・ゆっくり息を吐いて」
「っ・・・は、っ・・・はぁ」

言われた通りにすると、だんだん楽になってきた
ゆっくり目を開けると、そこはさっきまで見てい
た神社ではなかった
古ぼけた神社は真っ赤になって、空も何時の間に
か、夜になっていた

「ここ・・・どこ?」

俺がしゃがんでいる道を挟むように、狐の置物と
灯籠が何個もあった

「ここは、俺の社だよ」
「わっ・・・?!」

突然目の前に男の人が現れた
長い銀髪と、それに対照的な黒い着物
何より目を引くのは、金色の瞳だ

「待っていたよ、和也」
「・・・誰?」
「やはり忘れてしまっているか・・・あの巫女のせ
いだな・・・だがまぁ、直に思い出すよ」

そう言って男は俺の頭を撫でた
・・・あれ?この感じ・・・

「夢と、一緒だ・・・」
「・・・そう、それはどんな夢?」

男の人はしゃがんで俺の顔を覗き込んできた




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あきゅろす。
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