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龍と花
願い



警戒して胸ポケットから銃を取り出す

じっと見つめているとそいつが俺の横を勢いよく通り過ぎようとした
そいつの顔を見て慌ててその腕を掴む

「っわっ!!?」

驚いたような声を上げて腕から逃れようとするそいつを後ろからぎゅっと抱きしめる


「な、ななな」
「楓」

そう言うと腕の中に捕まえられたそいつ・・・
楓はピタッと抵抗を止めて俺にすり寄った

頬が緩みそうになるが、気を引き締め急いで松下に連絡を取り迎えに来させ、楓を引きはがし手を掴んで路地から出た

・・・パッと見どこも怪我はしていなさそうだ
と胸を撫で下ろす
俺がこんなに心配するなんてな・・・
それだけこいつは大切な存在なんだと改めて思い知る


それからすぐに到着した車に乗せ帰路についた





もう・・・勝手にいなくならないでくれ

隣で眠る楓の唇にそっと俺のソレを落とし小さく願った

〜龍也sideEND〜





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