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学園の王子様と優等生 1
高校生白骸です


一度は補足的な設定を書いてみたかったので、勢いだけで載せてみました^^設定を考えるのだけは楽しいです。ですが、多分設定を活かしきれないぺらぺらな中身のお話になると思われます、すみません^^;


*白蘭*
2年生ながら生徒会長を務める。その華やかな雰囲気や行動力から、女子生徒達から『王子様』と称される。勉強もスポーツも特に努力しなくても人並み以上にできてしまう為か、本人は日々の生活に退屈気味。その退屈を紛らわせる為にある『ゲーム』を続けている。


*骸*
『学年一の優等生』と呼ばれるほど、品行方正で模範的な生徒。白蘭とは別のクラスである。あまり人と関わることを好まず、休み時間は専ら読書をしている。彼が他人と距離を取り、目立つことなく過ごしているのには、過去の体験が関係している。


*正一*
生徒会で書記を務める1年生。白蘭の友人で、良き理解者。白蘭の相談に乗ることが多いが、彼に振り回されることもしばしば。


*チョイス*
白蘭が日常の退屈を紛らわせる為に始めたゲーム。生徒の中から気に入った1人を選び(チョイス)、1ヶ月間限定で疑似恋愛を楽しむというもの。あくまで恋愛ごっこなので、1ヶ月を過ぎて相手と付き合うことはない。また初める前に相手と1ヶ月間限定の恋愛であることを約束させる。憧れの白蘭と1ヶ月でも付き合えるということで、女子生徒達はチョイスが終わっても交際を迫ることはせず、寧ろ大切な思い出とするようである。チョイス中の白蘭はまさに理想の彼氏のような振る舞いで大切に扱ってくれるので、ますます彼の人気を高めることになっている。





PLAYER:白蘭


ゲームを始めますか?


→はい
いいえ



本当に最近は、毎日が退屈で退屈で仕方ないんだよ。何やってもつまんない。面白くもなんともないんだよね。だからさ、またあれを始めちゃおうかなって思ってるんだ♪


プレーヤーの名前を入力して下さい。


『白蘭』


このゲームをプレイするのは勿論この僕さ。


相手の名前を入力して下さい。


『六道骸君』


本当は今回も可愛い女の子にしようかなぁって思ってたんだけど、ちょっと趣向を変えて優等生な彼にしてみたよ。初めて男の子とチョイスをする訳だけど、却って男の子との方が、女の子と違って友達の延長みたいに楽に遊べそうだしさ。それに骸君は女の子に負けないくらい整った顔してるし。まぁ、彼は堅物で有名みたいだから、どんな風に僕を楽しませてくれるのかな。僕のいい退屈しのぎくらいにはなってよね。


それではチョイスを始めます。スタートボタンを押して下さい。


さぁ、楽しいゲームの時間の始まりだよ。



*****
僕が告げた言葉に、骸君は本から顔を上げることなく、結構です僕ではなく他の女子生徒にして下さいとそっけない返事を返した。授業が終わってすぐの放課後の教室はまだ多くの生徒達が残っていて、どこか騒がしい雰囲気だった。


「断るなんていい度胸してるね、骸君。…もう1回言うけど、たった1ヶ月でいいんだよ。その間は僕も君も楽しく過ごせるんだ。…ね?いいでしょ?」


大抵の子は真っ赤な顔になって勢い良く首を縦に振るけど、まぁ骸君は男の子だしね。いきなり1ヶ月間僕の恋人になって、楽しく遊ぼうよなんて言われたらやっぱり断るのが普通かな。チョイスのことは多分知ってるだろうけど、まさか自分に…って思ってるんだろうね。勿論僕も君を選んだのは単なる気まぐれだけど。


「君は部活にも入ってないんだし、自由な時間はたくさんあるよね?別に断る理由もないじゃん。だから、ねぇ、僕と楽しもうよ♪」


僕が骸君をじっと見つめていると、彼は読んでいた本を閉じて、ゆっくりと僕を見上げた。


「……分かりました。このまま断り続けても、埒があかないので、チョイスですか?…そのゲームをやりますよ。」

「ふふ、良かった♪」


骸君はついに諦めちゃったのか、僕の申し出を渋々といった感じで受け入れてくれた。まぁとにかく良かったよ。これで少しの間は退屈せずに過ごせるからね。


「骸君、ありがとう。今日から僕と君は恋人だよ。…恋人って言っても、友達の延長みたいに気軽に思ってくれればいいから。とにかく1ヶ月間お互い楽しく過ごそうね。」


僕は骸君の手を取るとぎゅっと握り締めた。途端に骸君は驚いた顔をして、慌てて僕の手を振り解こうとした。あれ?照れてる?もしかしてこういうの苦手なのかな?真面目な優等生って言われてるみたいけど、結構可愛い所もあるんだ。ふーん、これは思った以上に骸君とのチョイスは楽しめるかもね。僕はこれからよろしくねと、全ての女の子が喜ぶ極上の笑顔を骸君に向けると、教室を出て生徒会室へと向かった。



*****
さっきから正チャンの視線が痛い。分かってるよ、仕事して下さい、でしょ?


「白蘭サン、どこ行ってたんですか?今日は運動部の部費の件で…」

「さっきね、六道骸君にチョイスのお誘いしてきたんだ。彼、OKしてくれたから、当分僕も退屈しなくて済みそうだよ。」

「…白蘭サン、また始めるんですか!?しかも男子生徒なんて…大丈夫なんですか?」

「僕もたまには刺激が欲しくなってね。それに男の子だと後腐れなくて楽じゃない。…僕が思ってた以上に骸君は面白そうだし。」


まぁ白蘭サンがいいなら、僕は何も言いませんからとりあえず仕事して下さい。正チャンはそう言うと、僕の机に未処理の書類を置いた。僕は書類に適当に目を通しながら、骸君のことを考えた。きっと彼は僕を楽しませてくれるに違いない。


「…骸君か。君となら退屈を忘れられるかな。」


退屈しのぎのゲームに久しぶりに興奮のような楽しさを感じ、僕は小さく笑った。

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