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イナズマイレブン
ただのデブです
FFが終わってすぐに、世宇子中学校は普通の私立中学校になった。
普通と言っても、大抵の生徒は頭がよかったり、特別なにかができたりしているのだけれど。

実を言うと私は、影山先生に集められた初期生徒の一人だった。人よりサッカーが上手い子供。
しかし私は女子だ。それに、レギュラーに比べるとやっぱり劣る。そんな子供たちは、甘んじて練習台となるのだ。

私の立場は、勿論それだった。


しかし私たちの努力も虚しく、世宇子は負け、影山先生は逮捕されてしまった。かき集められた数十人の子供たちを移動させるのはとても大変で、世宇子中は教員を補充したり、生徒をあつめて、そのまま残る形になった。
すっかり中学校らしくなった世宇子で、私は手芸部に入部しなおしていた。中学生の女子がサッカーを続けるのは難しいし、太っている私が走り回ったってみっともないから、運動から離れつつあった。
影山先生も、よく私なんかを入れたもんだ。



まあそんなわけで、私立世宇子中学校はサッカー名門になりつつある、ただの中学校になったのだ。

私はそんな学校の、ただの手芸部員。


私はもう、サッカーはやらない。

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