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エンドレス(京天)
京天
気持ち京介→天馬
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天馬が病んでる
天馬視点













剃刀ですぱっと手首を切ったらぷくりと赤い血が溢れてきた。
何回やっても痛いなーってぺろぺろ血を舐めていたら、その現場を運悪く剣城に見られた。
剣城は顔を真っ青にして俺の元に駆け寄る。
あぁ、殴られるなこれ。
そう思った時にはもう殴られてた。


「っ馬鹿野郎!」


殴られた反動で仰向けに倒れた俺の胸ぐらを掴み、大声で怒鳴り散らしてあぁ全く、煩いったらありゃしないと耳を塞ぐ。
それに馬鹿野郎って、本当に馬鹿なのはどっちだよ。
だって俺とお前は赤の他人。
他人のお前に何でそこまで言われなくちゃならないわけ?
意味分かんない。
馬鹿なのは剣城の方でしょ。

…何、何でそんな悲しそうな顔をするの。
止めてよ。
同情でもしてんの?
このどうにもならない、言葉では上手く説明出来ないこの気持ちを自分の腕に向けることしかできない可哀想な俺に。
皮肉たっぷりにそう吐き捨てると違う違うとあんなことやこんなことを言って否定し始めた。
それが俺にはとても耳障りだった、だから一言うざいって言ってやった。
すると剣城はぽかんとなって、何やらごちゃごちゃ言っていた言葉たちをごくりと飲み込み黙った。
いまいち言われた事を理解していないような剣城に(一応理解はしていたのかもしれないが)、苛ついた俺は、そういうのホントうざいから。
止めを刺すようにそう吐き捨てた。
相変わらず剣城はぽかんとしていたけどそれっきり、さっきまで煩かった剣城は別人のように大人しくなり俺たちが言葉を交わすことはなかった。
なかったけど、代わりにぎゅって抱き締められた。
はぁ?何にしてんの?
止めてよ気持ち悪い、意味分かんない。
お前に抱き締められたって嬉しくもなんともないよ。
ホント意味分かんない、意味分かんない奴、嫌だな、すっごく嫌だ、嫌い嫌い、あぁもう嫌だなぁ。
そうだ、嫌なら振りほどけばいい。
とことん拒絶すればいいのに、それをしない、出来ない俺ってやっぱ剣城が言うように馬鹿なのかな。
うん、馬鹿なんだろうね。
やっぱり馬鹿なのは俺の方だったよ剣城。
ごめんね、だけど許してね。
だって俺は馬鹿野郎だから。
どうしようもない、大馬鹿野郎だから。
この先もずっとずっとそれは変わらないから、と剣城を押し返した俺は彼の目の前で再度手首を傷付け続けるのでした。








END

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あきゅろす。
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