GO エゴイズム※(京天) 京→天→? 死、暴力表現、若干の性描写あり 剣城視点 お前なんか死ね、死んじまえ。 耳を塞ぎたくなるような言葉が次々と松風の口から飛び出す。 黙れ、煩いんだよ。 そう叫びたかったが、松風の大きな瞳から溢れた涙を見たら何も言い返せなかった。 言い返すも何も、悪いのは全部俺だ。 つい先程、俺は自分の欲望を押さえきれずに松風を力ずくで犯した。 止めてと泣き喚き暴れる松風を殴りつけ、無理矢理犯した。 別に松風に嫌われたって、身体さえ俺の物になれば良かった、良かったんだ。 それで俺は満足出来る筈だったのに。 泣きじゃくる松風を前にして、俺は間違っていたんだって気付いた。 分かってる、今更気付いた所で遅すぎるってことは。 そっと松風に手を伸ばせば、彼はびくりと身体を震わせてその手を拒んだ。 止めて、触らないで、と俺を否定しながら。 そうだよな、もう前みたいには二度と戻れる訳がない。 当たり前だ、これは簡単に許されるようなことではないのだから。 その瞬間、何もかもがどうでもよくなった。 どうせ松風が俺から離れてしまうなら、そうなる前に離れられなくしてしまえばいい。 滅茶苦茶に壊してしまえばいい。 何だ、簡単なことじゃないか。 俺は再び松風を押し倒した。 驚き目を見開いた松風は更に涙を溢して暴れ始めた。 嫌だ、もう止めて、嫌だ嫌だ。 赤子の様に泣き叫ぶ松風の顔はひきつり、絶望的な表情をしていた。 最早この行為は松風にとって恐怖でしかないのだろう。 もう痛いのは嫌だよ、と弱々しく訴える松風に俺の加虐心が煽られる。 「なら、もっと痛くしてやるよ。そして俺無しじゃ生きられない身体にしてやる。」 醜く笑って松風の耳元で囁くと、彼は歪んだ顔を更に歪めて泣いて、俺が世界で一番大嫌いなあいつの名前を呼んだんだ。 「助けて、 。」 気付いたら俺は、松風を殺していた。 END [*前へ][次へ#] [戻る] |