★楽しい休日の過ごし方(ニノ夢)
今日は久々に二人とも休み。
お昼からニノのおうちでデートで、凄く嬉しい。
はず、なんだけど。
「ちょっと、二宮さん」
「なんでしょう」
「いつまでやってるつもりですかね、ゲーム」
「ん、もうちょっとー」
私が来る前から、ずーっと。
その間こっちに視線なし。
私、今日来た意味あるのかな。
ゲームのBGMとコントローラーの音しかしない。
「……私、帰るわ」
もう、知らない。
ニノなんかゲーム廃人になってしまえ。
「え?ちょっと待ってよ!」
「やだ!もう帰る!」
「っていうかなんで怒ってんの?」
「分かれよ、バカ!」
今日、凄く楽しみにしてたのに。
色々話したいこともあったのに。
折角、二人揃ってお休みなのに。
もう、涙出そう……。
「……ほんとに、どうしたの?」
「うるさい、バカ……」
「……」
「……今日、凄く楽しみだったのに……」
「うん……」
「……ニノ、ゲームばっかり……」
涙、我慢できなかった……。
どうしてこんなに、悲しいんだろう……。
「ほんとに……ニノのバカ……」
「……ごめんね……かまって欲しかったんだよね」
「え?」
ニノ、今すっごい良い笑顔だ……。
思わず涙が止まってしまった。
「いやいや、そうじゃなくて!」
「まあまあ、照れない照れない!そっかーそうかー、そうだよねー」
「違うって!」
「えー?違わないっしょ?」
ニノの冷たい指が、私の涙を拭う。
顔が熱いよ……。
っていうか、顔が近い!?
「あのー、二宮さん?」
「はいはい、何でしょう」
「顔がなんというか、近すぎやしないでしょうか」
「うん、寂しがり屋のかまってちゃんの為に近づけてあげてんの」
「いや、恥ずかしいんだけど」
「えー?今からもっと恥ずかしいことしようと思ってんのに」
「え?ええ?もっとって?どういうこと!?」
「ちょっ!何期待してんの?別に普通だよ。ほら、目瞑って」
ぎゅっと目を瞑ると、唇に柔らかい感触。
うん、かなり恥ずかしい。
「どう?嬉しい?」
「恥ずかしいよ、もう!……でも、嬉しかった、かな」
「え?でも、の後、なんだって?」
「分かってるくせに!ニヤニヤすんな!」
と、言ってる私も相当ニヤケてる。
今日はきっと、楽しい休日になるよ。
end
[次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!