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さてお昼休み。


皆がギャーギャーと騒ぎたてる中、夕姫は棗と流架の二人の姿がないことに気付いた。



『あれ、流架はー?』




キョロキョロと辺りを見回すが、やはりどこにもいない。


日向のやつ、あたしの流架を独り占めしてずるい!




そう思うやいなや夕姫はただちにスミレの元へと走っていった。



『スミレっ!』

思いっきり後ろから抱きつくと、鬱陶しそうにこちらを振り向く。



「なによいきなり」


『んもぅ、つれないなー。決まってるでしょ!流架と日向の居場所を教えて欲しいの!』



そう言うとスミレはさも面倒くさそうに夕姫を体から引き剥がした。




「あなたねぇ…」


たまには自分で探しなさいよ、そう言いながらもスミレはアリスを発動させる。



耳とひげを生やしたスミレは、しばらく匂いを嗅ぐように宙に鼻をただよわせていた。






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