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freeze



『私が最後の番人。ここをクリアすればゴールに辿り着くことができます』


そう言いおいて軽く息を吸い込むと、玲は棗と自分の間に巨大な氷の柱を造り上げた。


天井まで伸びた滑らかなそれはきらりと光沢を放つ。


『この柱の何処かにゴールへと続く扉の鍵が隠されています。制限時間は30秒、それまでに鍵を手にすればあなたの勝ちです』


では始め、そう発した玲に棗は巨大な氷の造形物を見上げた。


足場はない。登って探すのは時間的に無理がありそうだ。




(はぁ…日向くんには簡単だろうな)


微塵も焦る様子を見せない棗に玲は密かに溜息を吐く。


まったく炎のアリスなんて卑怯じゃないか。


想像通り先端から氷を溶かし始めた棗を見て、ちらりと残り時間を確かめた玲は再び溜息を吐いた。


(鍵、木製にしておけば良かったかな)



奴隷になるのだけは絶対に嫌だと思う。





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