freeze
2
「あ、棗とルカぴょんや!」
その声に振り向くと、二人がこちらへ歩いてくるところだった。
『つ、翼くん…降ろして!』
(人前でこんな恥ずかしいこと…!)
しかし翼はしれっとしていて、
「おお、棗とルカぴょんか。どうした、再び挑戦しにきたのか?」
玲を抱き締めたままそう言った。
その時棗と流架と翼の間で火花が散ったのに、玲は気付かない。
「……その手を離せ」
普段以上に低い声が棗から発せられる。
しかし翼は全く動じずそれどころか、
「えぇ??全く聞こえなーいっ!」
『むぎゅ』
チュッ
「「Σ!お前っ」」
玲をさらにきつく抱き締めるとキスまでしてしまった。
…しかも、唇に。
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