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freeze
10


言外にそう言ったのが分かったのか、玲は少しだけ目を伏せた。




「さあっ、んじゃ新メンバーの歓迎会を始めようっ!!……と言いたいところだが、正直アリス祭の準備やら何やらで今の時期大変忙しい。玲には悪いが今回は無しってことでいいか…?」


『うん、全然構わないよ』


そう言ってにこりと笑った玲に、翼の顔が赤くなる。


「お、お前…(笑うと断然可愛いな…)」


『?』


何故かくしゃくしゃと頭を撫でられた。




「なあなあ、三人ともどういう関係なん?」


先程から一人会話に入れない蜜柑が目をキラキラさせながら聞いてきた。


『幼なじみだよ』


「そうなん!?玲ちゃんと翼先輩と美咲先輩がっ!??なあなあ、二人の小さい頃ってどんなやったん??」


『うーん、翼くんはねぇ、とっても泣き虫だったかなあ』


「お、おいっ玲!!」


「そうそう、喧嘩は強いくせにあたしと親だけにはとことん弱かったよな。何かあったらすぐ泣いて」


「お、お前なあっ!!!」





にわかに教室が賑やかになってくる。


(楽しいなぁ…)


玲は終始笑顔だった。





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あきゅろす。
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