freeze
9
「ああ…10年前に俺たち二人、学園に入れられたんだ」
「何も言わないで行ってしまってごめんな……何しろいきなりのことだったから…」
『そう、なんだ……私はずっと…二人が私から逃げたんだと思ってた…』
「「っ!?んな訳ねーだろっ!!!」」
強く言われ、思わずびっくりしてしまう。
「お前がいなくてずっと寂しかっんだぞっ」
「そうだ。こいつなんか最初の方は毎日のように泣いてたからな」
「そっ、それはお前だろ美咲っ!!」
目の前で突然口論を始めた二人に目を丸くしていた玲だったが、しばらくしてクスクス笑い始めた。
「「!!!??」」
『二人とも、昔と全然変わってないね…』
尚も笑う玲に二人は驚いた顔をする。
「お前、笑うようになったんだな…」
“あいつ”以外の前で。
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