freeze
5
「はっはーん、二人ともやっぱりあの時何かあったんやな?」
『なっ…何にもないってば!ほら、早く行こうよ!!』
二人の間に何かがあったことに気付き、いたずらにそう言った蜜柑を押し出すように玲は教室を出た。
「あ、あいつとは何もないから…」
気まずそうに言った流架に、しかし棗は鼻を鳴らした。
「はっ、どうでもいい」
そう言って、サボるつもりなのか教室を出て行く。
「棗……ごめん」
後ろ姿にかけたその言葉は、多分棗に届かなかった。
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