freeze
4
「はいはい、皆静かに。それじゃあ玲ちゃんの席はどこにしようかなー?」
鳴海先生が辺りを見渡す。
所々に空席があり、どこにしようか決めかねている様子だった。
うーん、なるべく静かそうな人の隣がいいな…。
そう思っていると、一人全く興味なさそうに漫画本を扱っている男子を見つける。
あまり騒がなさそうな感じだ。
『先生…あそこの席がいいです』
そう言って指さすと、クラス中が驚きにどよめいた。
「玲ちゃん…いいの?」
『?駄目なんですか?』
わけが分からず首を傾げると、鳴海先生はとんでもないとばかりに首を振る。
「いや、全然構わないよ!じゃあ玲ちゃんは棗くんの隣の席に決定ー!」
テンション高いな…、とか思いながら、その棗とかいう人の隣の席に腰を下ろす。
想像していたとおりその男子は視線さえ向けてこず、干渉があまり好きではない私には好都合であった。
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