freeze
3
扉を開けると足早に教室内に入る。
その瞬間クラス中の視線が向けられたことに不快感を抱いたが、しかしそれを除くとその静かな空間はどこか心地がよかった。
『神崎 玲です。宜しくお願いします』
とはいえ目のやり場に非常に困る。
適当にクラスを見やるとツインテールの可愛い女の子と目があった。
何故か次の瞬間その子は目を輝かせて立ち上がり、
「玲ちゃんっ!よろしゅうな!」
必要以上の大声で叫んだ。
それを合図にクラス中から拍手や歓声が上がる。
(うるさい…)
再び先程の喧騒が戻り、表情には出さないが玲は内心うんざりしていた。
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