freeze
９
「…お前には関係ない」
冷たい表情をこちらに向けた日向くんは、今までに聞いたことのないほどの冷たい声で言った。
関係ない、だと？
私の頭にみるみる血が上っていく。
確かに私は関係ない。日向くんをここまで怒らせるほどのどんな行為を蜜柑ちゃんたちが行ったのか知らない。
だけど
『…人を、どんな理由であれ、傷付けていいと思ってるのか…？危険な能力を持っているからって、それを人に自由に使っていいとでも思ってるのか…？』
そんな権限、お前なんかにない。
怒りで唇が震えているのが分かる。
『っ…お前みたいな奴がいるからっ…』
お前のせいだ。
何もかも。
お前みたいな人間がいるから。
「玲ちゃん…？」
しかし理性はまだ残っていたようで、あと少しで全て言ってしまいそうだった自らの口を咄嗟に噤んだ。
(…危なかった。少し感情的になりすぎた)
目を見開いている蜜柑ちゃんたちを見て、後悔する。
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