freeze
5
はっと意識を取り戻すと、そこは教室だった。
「あ、玲ちゃん気が付いたみたいだね」
なにやら説明をしていた鳴海先生と目が合う。
…恐るべし、フェロモン体質。
にっこりと笑いかけてきた鳴海先生に、この人はもしかして最強なのでは、と思った瞬間だった。
内容はアリスストーンを作ることだった。
氷だから青系だとは予想していたが、実際に出来たものはほとんど透明に近いもので、その薄さに何となく虚しくなる。
なんだか、色がない…のかな。
「お、玲ちゃんのおっきくて綺麗やわ!」
顔を上げると蜜柑ちゃんが覗き込んでいた。
『…そんなことないよ。そういえば、蜜柑ちゃんは何のアリスなの?』
その手に握られた、少し小さめな蜜柑色のアリスストーンを見ながらふと疑問に思う。
「あれ、言わんかった?」
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