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freeze



大分慣れてきた広い廊下を歩いていると、向こうからやって来た鳴海先生と鉢合わせしてしまった。


「あれ?玲ちゃん、今から授業だけど」


『鳴海先生…えっと、その、トイレに…』


言いかけてトイレが反対方向だということに気付く。


鳴海先生は少し表情を険しくすると、


「もしかして、サボるところ?」


ずいっと顔を近付けてそう言った。


ち、近いっ…!


『…っ…はい…そうです…』


それがわざとだってことに気付いたのは口が勝手にそう言ってしまった時。


その時にはもう遅く、私は鳴海先生のフェロモンにやられていた。




「はあ…君がフェロモン系の能力に弱くて本当に助かるよ」


ちょっと至近距離で見つめただけで、ぐったりとして意識を失ってしまった玲を抱えると鳴海はそう呟いた。

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