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戯れ歌狂詩曲(ラプソディー)

「はぁ〜やっと終わったぁ」

肩を回し、背伸びをして自分の隊の部屋へ戻る

舞がドアの前に立つと、自動で開く

「ただいま戻りましたー」

「おかえりなさい、舞」

「あぁただいま、アスターさん」

「さん付けはいいです、舞」

舞を迎えたのは、アスターという女の子

舞より背が高くて、美人

でも心を失っている

舞が唯一あるはずがない心を開いた人

だからアスターは舞を必要としていたし、舞もまたアスターを必要としていた


「あれ?団長は」

「來様はまた自室に引きこもっています」

「またですか…」

はぁ、と短いため息を吐き、舞はしぶしぶ來の部屋へ向かった



「団長ー入りますよ」

「だぁれぇ?」

返ってきたのはとても呑気な男の声

「私です、舞です」

「あぁ舞ちゃんかぁ〜いいよぉ」

ガーッと自動ドアが開いた

「おつかれぇ」

ギィッと椅子が回り、団長が顔を見せる

「やっと終わりましたよ、もうどれだけ人使い荒いんですか!?」

「これまとめといてぇ」

來が差し出したのは、たくさんの紙の束

これを差し出されただけで舞は何をされるか瞬時に理解した

パソコンでデータをまとめろ、ということだ

「もう、またですか!?」

「しょうがないじゃん、まとめとかないと上が煩いんだよぉ。僕つべこべ言われるの嫌いだしぃ」

「誰のせいで私の目が悪くなったと思ってんですか?もう裸眼だとほとんど見えないんですよ!?かけたくもない眼鏡かけて…」

「だから前から言ってんじゃん、僕がいじれば目なんかすぐよくなるよぉ」

「それは嫌です、とりあえずこれやればいいんですね!?」

「そゆこと〜♪そしたら寝ていいからさ」

「わかりました」

舞は紙束を受け取り、來の部屋を去った

「あはは♪ホント動かしやすいっ」

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