戯れ歌狂詩曲(ラプソディー)
4
「何話してたの?俺にも教えてよ」
笑顔のまま顔を覗き込む神威に少しドキドキしながら舞は話し始めた
「うちの団長は今いらした鬼兵隊が嫌いらしいです」
「へぇ〜久々だね、來が嫌いなものできるなんて」
「ホントに稀なんですね、嫌いなものができるのは」
「そうだね、で?」
「久々に血が騒いだと…」
「…それヤバいんじゃない?俺アイツには力だったら敵うけど、言葉だったら敵わないから」
「へぇ〜」
「アイツの一族は怖いから〜力じゃ夜兎には及ばないけど精神面はすごい有名な一族だからね〜
纏未(てんび)族は」
纏未族
姿は夜兎と同じく人間だが、特徴がいくつかある
左右の瞳の色が違い、淡い色の髪、そして人を縛り付ける道具を持ち歩く一族
精神面がイカれている
人の心を壊すのが好きな呪われた一族だ
「ねぇ話変わるけどさ、舞ってあの侍ってやつ見た時どう思った?」
「えっ…神威さんは?」
「俺?俺は…強いのか楽しみだなって思った。てか俺が質問してんだけど」
「あぁすいません…私は
脆くて弱そうで簡単に壊れそうだなって思いました」
その答えを聞いて神威は舞に気づかれないように口端を上げた
「それはどっちの方?」
「…両方ですね、身体的にも精神的にも」
舞は平然と答えた
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