白百合の憂い 二部 6 カチカチとパソコンのキーボードを打つ音が響く あれからひと月余りが経過した 春雨は鬼兵隊の活躍により幕府中央と密約を交わすことに成功した 高杉は幕府の犬を潰そうとしたがそれは失敗に終わった 幕府と春雨が関係を持ったとすれば鬼兵隊はもう用済み扱いだろう 鬼兵隊は幕府を潰そうとしているから春雨から見たら邪魔者だろう 「でも今手切られたら僕が困るんだよね〜」 『…わ…たし…は…』 「あっ、刹那ちゃん。今最終段階中だから」 『…何を…うっ!!』 刹那が頭を抱えて苦しそうに唸る 『あぁ…あ…頭、痛い…!!』 「そりゃそうでしょ?記憶を消してるからね」 『記憶…!?」 「君に記憶はいらない、あったらこっちが困る。いったんゼロに戻そう」 『いや…やめて…!!高…!!』 「黙ってなよ」 容赦なく來は刹那のすべての記憶を消し去った [*前へ][次へ#] [戻る] |