白百合の憂い 二部 2 「完全に紅桜に浸食されたようだな!!自我さえない似蔵殿の身体は全身これ剣と化した!!もはや白夜叉といえどアレは止められまい!!アレこそ紅桜の完全なる姿!!アレこそ究極の剣!!」 「……」 『止めろっ!!止めて!!銀…銀…!!』 「!!」 鉄子にも女の声が聞こえた 「兄者!!剣は…苦しんでいる…!!止めろと言っている」 「剣がそんな事を言うと思っているのか!?ひたすら強くなることを剣も望んでいる!!」 「!!」 「一つの理念の元余分なものを捨て去った者だけが手にできる力!!つまらぬ事にとらわれるお前達に止められるわけがない!!」 「銀さァん!!」 『止めてっ!!止めてっ!!殺さないで!!』 「!!」 「…声」 …エナイ メザワリナ光が消エナ… 『止めてェェェェ!!殺さないで!!』 「…女神さま苦しんでるネ」 「女神さま…?」 「この声の主ネ、この船にいる時からずっと聞こえるアル」 『誰か!!銀を…銀を助けてェェ!!』 「銀…!?銀さん…!?」 『私は動けない…!!誰か銀を助けてっ!!』 紅桜が銀時に振り下ろされそうになった時だった [*前へ][次へ#] [戻る] |