白百合の憂い 一部 7 「楽しそうですね、皆さん」 「はい」 松陽先生と優莉の父が隅の方でみんなの稽古を眺めていた 「優莉のあんなに楽しそうな顔……今まで見たことないですよ。もしかしたら……私は………優莉をちゃんと見てなかったかもしれないです」 父が少し俯き呟いた 「そんな事ありませんよ。優莉があんな風にいられるのも、みんながいて家族がいるからです。………銀時達にはなくて優莉にはあるもの、彼等もいつか気づいてくれるといいです」 松陽先生の暖かい言葉に父は励まされた 「先生……どうかこれからも、優莉をよろしくお願いします。私達一族に出来ることがあれば何でもいたします」 父が頭を下げた 「はい……分かりました。じゃあ私からも1つお願いをしてもいいですか?」 「はい」 [*前へ][次へ#] [戻る] |