白百合の憂い 一部
8
「大丈夫か?」
「……」
「!?おい優莉!?」
優莉の目からは涙が溢れていた
「どうしたんだよ!?」
「うっ…だってぇ…来てくれるなんて……ひっく…思わなかったんだもん…」
「なんだ、そんな事か…」
桂はどこか安心したように言った
「いや実はよぉ」
銀時が口を開いた
「ヅラと高杉と帰る途中の道であいつら見かけてさ、優莉のいる方向へ歩いていくの見たからなんか嫌な予感がして3人で戻ってきたんだよ」
「…!!」
その話を聞いて優莉はまた泣いた
「…ありがとう…!!」
「ったくお前はすぐ泣くのな」
高杉は半分呆れ気味に言った
「だって…嬉しかったんだもん…!!」
「まぁ間に合ってよかった」
桂は優莉の背中を撫で、高杉は優莉の頭をぐしゃっと撫でた
「ほら、お前の宝物なんだろ?」
そう言って無造作に銀時は簪を渡した
それを受け取って、優莉は笑顔になった
その笑顔を見た3人は照れて、そっぽを向いた
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!