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白百合の憂い 一部

刹那は俺の方へ身体を向けると





ふわりと笑った






その笑顔が見れて嬉しかった








でもいつもの笑顔じゃねェ気がしてならなかった





刹那は手を差し出してきた



着物に隠れた白い手を




いつもみたいに赤く濡れていない





綺麗な白い手を



「刹那…」




俺はつられるように手を差し出した





でも遠くて届かない





刹那は一歩も動こうとしない




ただ手を差し出して笑っているだけ



俺は仕方無く、手を差し出したまま歩き出した






あと少し





あと少し
















あぁ刹那






やっと逢えた






やっと間近で顔が見れた








あとちょっとで指先が触れそうな時だった
















刹那が真っ赤に濡れた

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あきゅろす。
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