白百合の憂い 一部
2
「屋根登らんか?」
「うん」
坂本と刹那は2人で屋根に昇り、満点の星空を眺めた
自然が多い場所なのでたくさんの星が見える
「刹那、いや優莉」
「んっ?」
「わしゃ宙(そら)に行くぜよ」
「……」
刹那は何も言えなくなった
冗談のように聞こえないからだ
「こんな戦は…いたずらに仲間死ににいかせるだけじゃ」
「…うん」
「わしゃもう…仲間が死ぬところは、見とうない…」
「…わかるよ」
刹那だって仲間が毎日死んでいくのは見ていられなかった
「わしゃでっかい漁をする気に!!」
突然坂本は両手を大きく広げ、星空を見た
「漁?」
「そうじゃ!!宙(そら)ででっかい舟乗って、大きい網ば放って、でーっかい漁をするんじゃき!!それこそ星ごと掬い上げるでっかい漁じゃ!!」
「すごーい!!それで!?その後どうするの?」
刹那も坂本の話に興味を示した
「いろんな星渡って、1つに繋げたいんじゃ!!」
「…貿易みたいなもの?」
「そうじゃ!!わしゃその渡り船になりたいんじゃ!!」
「へぇ〜」
「こうしている間も天人はたっくさんやってきとる。時代の波には逆らえん」
「…!!」
「これから国…いや星を動かすのは武力でも思想でものーて、利益じゃ!!」
「…辰馬はこの先の国の事考えてるんだね。大人だなぁ」
「…なぁ優莉」
「何?」
「一緒に来んか?」
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