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白百合の憂い 一部

「屋根登らんか?」

「うん」

坂本と刹那は2人で屋根に昇り、満点の星空を眺めた

自然が多い場所なのでたくさんの星が見える

「刹那、いや優莉」

「んっ?」

「わしゃ宙(そら)に行くぜよ」

「……」

刹那は何も言えなくなった

冗談のように聞こえないからだ

「こんな戦は…いたずらに仲間死ににいかせるだけじゃ」

「…うん」

「わしゃもう…仲間が死ぬところは、見とうない…」

「…わかるよ」

刹那だって仲間が毎日死んでいくのは見ていられなかった

「わしゃでっかい漁をする気に!!」

突然坂本は両手を大きく広げ、星空を見た

「漁?」

「そうじゃ!!宙(そら)ででっかい舟乗って、大きい網ば放って、でーっかい漁をするんじゃき!!それこそ星ごと掬い上げるでっかい漁じゃ!!」

「すごーい!!それで!?その後どうするの?」

刹那も坂本の話に興味を示した

「いろんな星渡って、1つに繋げたいんじゃ!!」

「…貿易みたいなもの?」

「そうじゃ!!わしゃその渡り船になりたいんじゃ!!」

「へぇ〜」

「こうしている間も天人はたっくさんやってきとる。時代の波には逆らえん」

「…!!」

「これから国…いや星を動かすのは武力でも思想でものーて、利益じゃ!!」

「…辰馬はこの先の国の事考えてるんだね。大人だなぁ」

「…なぁ優莉」

「何?」









「一緒に来んか?」

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