[携帯モード] [URL送信]

赤い鳥籠

寝息が整っていく刹那を見つめる


完全に眠ったらしい


「刹那…愛してる」


言葉はどこか上の空で、誰にも聞かれることなく響き渡る


「…また来るからな」


俺はゆっくり立ち上がり、刹那が眠る牢を出た



「…んっ」


刹那の唸り声が聞こえた


そして次の言葉に俺は脚を止めた














「銀…」






俺以外の男の名前




そいつは俺も刹那もよく知る人物






しかし呼んだのは1人じゃなかった





「ヅ、ラ…た、つま…」









昔の夢でも見ているのだろうか









だけどそれが許せなかった





「刹那…!!」



怒り



そこにあったのは哀しみと怒り







そして俺以外の男

[*前へ][次へ#]

6/15ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!