赤い鳥籠
4
2人で互いの身体を洗い合った
この時の私はとても幸せだった
とてもとても幸せだったよ
「刹那」
湯船からあがり、着替えようと風呂場を出ようとしたら止められた
「何?」
腕を引っ張られ、後ろから抱きつき、手のひらで口を塞ぐ
「んっ…」
「刹那、見ろよ」
「!!」
目の前にあるのは鏡
湯気で少し曇っているが、それでも私の裸体を映し出している
「んんっ…!!」
恥ずかしくて抵抗するが男の力には適わなかった
「刹那、綺麗だ」
「…!!」
「白い肌も綺麗だけど、痣だらけの身体も綺麗だ」
そう言って首筋にきつく吸い付いた
離れれば紅い跡が白い肌にくっきりと残った
「ほら…また綺麗になれた…俺だけの…しるしだ…」
嗚呼
この人は本当に狂ってる
痣だらけの身体を綺麗だなんていうから
怖いよ、高
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