[通常モード] [URL送信]

赤い鳥籠

「刹那殿は悪くない」


「……」


高杉は万斉を睨みつけた


「刹那殿はいつでも晋助を見ている…ただ他の人とも仲良くなりたいだけでござる」


「…俺以外の奴なんか目に映さなくていいんだよ、刹那は」


「晋助様…考えを改める気はないんスね」


「…どういう意味だ」


「だったらこちらにも考えがありますよ、晋助殿」


「考え?」








「刹那さんを解放するまで、私達はあなたの破壊交錯には参加しません」


「!?」


「私達は晋助様の命令には従わないっス」


「何言ってやがる、下剋上でもやるつもりか?」


「条件は簡単でござろう」


「…本気か…!?」


「当たり前です」


「自分らで出した答えっスよ。來は関係ないっス」


「晋助…先に言っておくぞ」


「なんだ」







「今この船にお主の味方は誰もおらぬ」


「!?」


「皆刹那殿に会いたがっている、それだけだ」


「…はっ!?ちょっと待てよ…刹那をあそこに閉じ込めるだけでそんな事になんのか…!?」


「そうです」


「晋助様、しばらく命令は聞きませんし、言葉も交わしません」


「悪いですが幕府を潰すなら1人でやってください」


「拙者らは考えを改める気はないでござる」


言い残して3人は振り返らずに廊下の奥へと足を進めた














高杉は仲間に見捨てられた感覚に陥り、廊下で立ちすくんでいた

[*前へ][次へ#]

5/6ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!