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月明かりの狂気

しばらくぼーっとしていた頭を覚醒させ、ベッドから降りようとした時だった


刹那は、はーっと溜め息が出る


「…高、起きてる?」

「……」

「寝たふりしたって無理だよ」

「ちっ…可愛くねェ」

怠そうに高杉は身体を起こした

「ごめんね、可愛くなくて。高と何年一緒にいると思ってんの?」

「…行くな」

「えっ?」

突然刹那の腕を引き、自分の胸へと顔を埋めさせる

「…!?」

「頼むから…ここからいなくなるな」

「…ここにいろって事?」

「あァ」

「…高、私は」

言いたい事があるのに、言えない

抱きしめる腕の力が強くなった

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