月明かりの狂気
8
「私は紅桜のデータを元に生き返ったんだ」
「えっ…!?紅桜は銀ちゃんが倒したんじゃ…」
「倒したよ。私もあの時、実験体として紅桜の工場があるずっと奥の方で、紅桜と繋がっていたんだ。無数のコードにね」
「……」
「だから見えたんだ」
「何が?」
「紅桜が人を斬るところや、銀や神楽、新八君が紅桜相手に戦っていたところも…全部見えた」
「…刹那…!!じゃああの時の『声』って…」
「…聞こえてたの?」
「聞こえたネ」
「そっか…」
刹那は少し顔を上げ、神楽を見ると笑った
「だから…怖いんだ」
「?」
刹那はまた俯いた
「自分が銀やヅラを斬ったわけじゃないのに、自分が斬った気がしてならない…!!たまに、紅桜が人を斬っていた頃の記憶が私の中に蘇るの……!!それが怖い…!!何より一番怖いのは
高がいつか人間としてじゃなく、兵器として私をみるんじゃないかって考えると……怖い。人を斬ったときの記憶も怖いけど、それが一番怖いんだ…!!」
刹那の身体は震えていた
「それでも…」
「?それでも?」
「私は
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