月明かりの狂気
8
「刹那…今までどこにいた?」
怖いくらいに低い声だった
「…銀の所に行ってた。そこしか頼るとこがなかった」
何も考えないで、言葉を紡いだ
ゲシッ
バキッ
何度も蹴られた
「何か言う事ねぇかァ?」
「…痛い、止めて」
パシンッ
気に食わなかったのか頬を叩かれた
髪を掴み、顔を上げさせる
「違ェだろ?勝手に出て行ってごめんなさい、だろォ?」
「……」
黙ったままでいると、思いっきり腹を蹴られた
それを最後に意識を失った
意識を失う前
高杉の哀しい目を見た気がした
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