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月明かりの狂気

「起きたんスね」

「……」

虚ろな目でまた子を見る刹那

そんな視線を向けられながらもまた子は刹那に近づいてきた


「アンタかなり遠くまで逃げてたんスね。何のつもりっスか?鬼兵隊副総督ともあろう御方が」

「…元ね、昔の話だよ。今は鬼兵隊に戻ったつもりはない」

「そうっスか」

そう言うとまた子は銃を刹那に向けた

「だったらここにいる意味ないっスね。敵だと見なして撃つ」

「……」












「うん、いいよ」

「!?」

また子は刹那の予想外すぎる言葉に動揺が隠せなかった

「撃ちたきゃ撃って」

「…アンタ、何言ってんスか?」

「いいの、ちょうど死にたかったんだ。それで楽になれるなら撃ってほしいよ」

「…っ!!」

「もう疲れた。私は何のためにいるか解らない。高だって私をどう見てるか解らない」

「…アンタ晋助様のなんなんスか?ちょっと前まではべったりだったくせに」

「…私がいない間に変わっちゃったんだね、高は」

どこか遠くを見るように刹那は言った

また子の銃を握る力が強くなった

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あきゅろす。
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