月明かりの狂気
3
「刹那……刹那……!!」
刹那が自害した
高杉は刹那の体を抱えて俯き、何度も刹那の名前を呼んだ
「銀さん……行ってやらなくていいんですか?」
「今はあいつを1人にしてやりたい……一番近くにいたのがあいつだからな」
銀時は悲しみを耐えているのか少し声が震えていた
新八と神楽は気づいていたのか何も言わなかった
「銀ちゃん……」
しばらくして神楽が口を開いた
「刹那言ってたネ。刹那、自分が兵器として見られている……大好きな高も今は自分を人間として見ているけれど、いつかは兵器として見るんじゃないかって……だから逃げ出して私達のとこ来たネ」
「……」
銀時も新八も桂も鬼兵隊の皆も黙って聞いていた
高杉も刹那を抱きつつ、その言葉に耳を傾けた
「兵器として見られるのが怖い……何となく分かる気がするネ。私も銀ちゃん達に出会う前までそんな感じだったから…」
「あぁ…」
「兵器として甦ってきた……高も來もみんな怖かった……」
「……」
「それでも……」
「?」
「それでも
高の傍にいたいって言ってたネ」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!